助命(ぜみょう)という面白い地名に出会いました。
県道272号(神野山公園線)から名阪国道神野口I.C.を目指します。鍋倉渓から森林科学館を過ぎ、青々とした大和茶畑エリアを下って行きます。坂道を下りきった所にお城跡がありました。
山添村の助命城跡。
田圃と丘陵があるだけで、お城を実感することは難しかったのですが、それよりも「助命(ぜみょう)」という地名に惹かれ立ち止まりました。
助命の地名由来
奈良県内には難読地名が多く残りますが、特に山間部に多いような気がします。
助命という地名ですが、中峰山善明寺の所領であったことに由来するようです。連続する茶畑を下って来ると、県道214号月瀬三ヶ谷線(つきがせみかだにせん)が通っていました。道路が交差する付近に、助命城跡の案内板が立っています。
川に架かる助命橋。
ちょうどこの辺りは、フォレストパーク神野山へ登って行くポイントです。
バス停もあり、交通の起点にもなっているようです。
助命城跡の案内。
興福寺大乗院方国民助命氏が室町時代中期以降に助命村南方丘上に築いた山城である。
郭(本丸)は南側に広く、四角形で南側に土塁が残る。西南側は急斜面になっている。東側は切り堀りで防御した単郭の丘城である。
助命氏の名は「長川流鏑馬日記」至徳元年(1384)にすでに記されている。くだって「和州十五郡郷土衆徒国民姓氏」には、助命伊豫、助命宗政、永禄元年(1558)の名がある。 平成21年1月吉日 大和高原文化の会
大和茶を栽培する茶畑。
色鮮やかな茶畑エリアが連続します。一面のグリーンに目も心も癒されます。
県道214号月瀬三ヶ谷線。
奈良市月ヶ瀬長引を起点とし、山添村三ヶ谷に至る一般県道です。
山添村に残る「助命(ぜみょう)」という地名。ひょんなことで見つけましたが、ここに記録しておきます。