宇治茶で知られる京都の宇治。
宇治の地名由来はどこにあるのでしょうか。
国宝の宇治上神社拝殿。
宇治上神社には三神が祀られています。
兄に帝位を譲るために自殺した悲劇の人・兎道稚郎子(うじわきいらつこ)と兄の仁徳天皇、そして父の応神天皇の三神です。
兎道は宇治に通じる!内なる地形説も有り
宇治上神社の社殿は、その兎道稚郎子の離宮・桐原日桁宮(きりはらひげたのみや)のあった所に建てられています。
宇治上神社境内の桐原水。
今もこんこんと湧き出る名水で、「宇治七名水」の中でも唯一現存している貴重な水です。
さわらびの道の道路上にあったプレート。
近隣の観光スポットが案内されています。
宇治の地名は、兄に天皇の位を譲るために自殺した兎道稚郎子に由来するという説が一般的です。
そう、兎道は宇治に通じるのです。
お茶屋さんの店先にも、兎道(うじ)の文字が見えます。
宇治上神社と隣接する宇治神社の手水舎にもウサギがいます。
なるほど、説得力のある地名由来説ですよね。
三室戸寺の蓮。
その一方で、宇治の地形的特徴にその由来を求める説も唱えられています。宇治には、「内」の意味があるとする考え方です。
宇治の北西には巨椋(おぐら)池があります。
背後の三方は醍醐山地と宇治丘陵・段丘に囲まれており、かなり入り組んだ地形になっています。つまり、宇治は”内”に由来するという説です。どちらが正しいかは分かりませんが、歴史ある宇治の魅力を掘り起こす際、色々な意見が飛び交っているのは面白いですよね。