大神神社大鳥居の南に鎮座する綱越神社の夏祭りが催されています(2012年7月)。
夏祭りの名前は「おんぱら祭」。
綱越神社のおんぱら祭。
ちょうど一月前に、大神神社の拝殿前で見た「茅の輪神事」の茅の輪ですね。
おんぱら広場の奉納演芸
訪れたのは2012年7月30日の宵宮祭の日でした。
花火が上がる7月31日の例祭では、宮司以下全員で「大祓詞(おおはらえのことば)」を奏上し、神馬曳きや茅の輪くぐりなどのお祓い古式神事が行われます。
大神神社一の鳥居周辺にも、多数の露店が出てお祭りムードを高めます。
小町かすてらやフランクフルトのお店が軒を連ねていますね。
おんぱら祭の「おんぱら」は「お祓い」が訛った言葉として知られます。旧暦の夏越のお祓いで一月遅れで執り行われます。地元に住む私たちは、小さい頃から「おんぱらさん」と擬人化した呼び方で親しんできました。
当館大正楼では、毎年30日と31日の両日、おんぱら祭で踊りを披露される方々のために、簡単なお食事をご用意してお待ちしております。
”三つの輪” をイメージさせる木の台に懐紙を敷いてお料理を並べます。
その台は洲浜(すはま)紋にもどこか似ています。祝賀の席などでも用いられた洲浜台を思わせますね。洲浜は中国に伝わる霊山・蓬莱山を意味しています。不老不死の仙人が住むという蓬莱山にあやかって、慶賀紋として広く知られるようになりました。
大神神社の大鳥居。
大鳥居下の駐車場が、両日とも「おんぱら広場」として開放されます。
地元特産ブースが設けられ、数々の奉納演芸も披露されます。
おんぱら広場で披露されていた空手道MAC空手演武奉納。
この他にも、三輪子供会おんぱら音頭踊り、三輪そうめん音頭踊り、音楽隊演奏会、日本舞踊奉納などが行われます。
おんぱら広場から細い道を挟んですぐ前にある綱越神社。
鳥居の向って右手奥には、大神神社らしくスピリチュアルな磐座が佇んでいます。綱越神社には、お祓いの神様「祓戸大神」が祀られています。
UFOや動物の形をしています。
子供たちがたくさん集う夏祭りですから、古式ゆかしい神社といえども、ちょっとくだけたサービスも必要ですよね(笑)
綱越神社の境内に、有名な拾遺和歌集の歌が掲げられていました。
「水無月の なごしの祓 する人は 千歳の命 延ぶといふなり」
知らず知らずの内に身に付いてしまった上半期の罪や穢れを祓い清め、心身とも健やかに下半期を迎えられるように祈ります。
大神神社一の鳥居下に架かる渕本橋。
今では一の鳥居をくぐって大神神社に参拝する人も少なくなっていますが、歴史的には何を隠そう、ここが大神神社の一の鳥居です。
露店のかき氷。
蜜掛け放題なんですね。チューブ状の管を通って、かき氷の蜜が下りてきます。
7月31日の午後7時30分から、お待ちかねの「おんぱら祭奉納花火大会」が盛大に催されます!
奈良県下最大級、約2,000発の花火が夜空を焦がします。連綿と受け継がれる三輪の夏の風物詩を満喫致しましょう。