JRの旧奈良駅舎前に於いて、夏の風物詩として知られるなら燈花会の風景を楽しむことができました(2013年8月)。
浮見堂や興福寺などの会場はよく知られるところですが、奈良公園エリアからは少し離れたJR奈良駅周辺でも灯りのイベントを満喫することができます。吉城園や東大寺二月堂を巡り、夕刻過ぎに三条通りを通ってJR奈良駅へ向かう途中、浴衣姿で燈花会会場へ向かう数組の女性グループとすれ違いました。
旧JR奈良駅舎前で燈花会の準備が進められています(2013年度)。
日本情緒を楽しむ!猿沢池と五十二段会場
燈花会の開催期間は、14日までの午後7時~9時45分となっています。
雨天の場合はどうなるのか気になるところですが、小雨決行ということですので、パラパラと降る雨なら燈花会を楽しむことができます。
奈良県庁玄関前で出迎える奈良公園の鹿とせんとくん。
以前まではせんとくんのみで、奈良のアイドルである鹿の姿は見られませんでした。新たに鹿が登場して最強タッグが組まれています。文句なしの奈良を代表する二大巨頭ですね(笑)
なら燈花会開催期間中の午後7時~8時には、県庁正面玄関前で無料の「星空コンサート」が開かれます。屋上緑化で観光客にも人気の奈良県庁ですが、なら燈花会のイベントでも一つの会場として利用されるようです。
なら燈花会会場の猿沢池。
猿沢池周辺の柳の木の生育状況があまり芳しくないようですが、猿沢池の風情を醸す柳の木の復活を期待するばかりです。枝垂れる柳の木あっての猿沢池ですからね。
現在は奈良市総合観光案内所として活用されている旧JR奈良駅舎。
なら燈花会のイベントでは、毎夜2万個ものろうそくが400人を超えるボランティアの方々によって灯されます。
昼間はろうそくを入れたカップがどこにも見られません。夕刻過ぎになると、どこからともなくボランティアの方々が集まり出し、各会場に灯りが点されます。
東大寺門前の土産物屋の前で寛ぐ鹿。
暑さでバテ気味の鹿たちが、思い思いの格好で時間を過ごしています。
さすがにこの辺りまでは鹿がやって来ることはありません。
春日大社や奈良公園一帯が鹿の生息域と見られていますが、昨今では遠く離れた場所でも奈良の鹿が発見されているようです。遠隔地に居る鹿を「奈良公園の鹿」と言っていいのかどうか・・・神鹿たる所以は、その場所にも大いに関係しているでしょう。
JR奈良駅の改札内に燈籠がディスプレイされていました。
春日大社万燈籠のポスターの前に置かれていたことを思うと、これはやはり春日大社の燈籠ということなのかもしれません。
猿沢池と五十二段会場。
興福寺五重塔へと続く五十二段の石段で、若い女の子たちがじゃんけん遊びのグリコに興じています(笑)「チョコレート、パイナップル、グリコ」というアレですね。
1999年の燈花会開催直後は、鹿が誤ってろうそくを食べる被害が発生したそうです。
その後、誤って食べても大きな問題にならないように、ろうそくの原料が石油系から植物性に変えられました。ろうそくを包むカップは燃えにくいプラスチックで作られており、行燈のような柔らかい光が広がり、古都奈良を幻想的な光で彩ります。
会社帰りのサラリーマンも駅前でこんな素敵な灯りを見せられたら、仕事の疲れも一気に吹き飛ぶのではないでしょうか。いよいよ今日からお盆休みへと入ります。なら燈花会の各会場も例年以上に賑わいを見せることでしょう。
今から9年前、2013年度の燈花会風景でした(^O^)