道祖神のサルタヒコを祀る神社。
全国各地の祭事で執り行われるお渡りでは、行列の先頭を行く神様ですね。道案内の神として知られる猿田彦ですが、三宅町の石見鏡作神社の横にも祀られていました。
石見新池の畔に咲くあじさい。
石見新池は石見鏡作神社から見れば、南東方向にあります。池の周囲を歩けるようになっていて、所々に花が植えられていました。
近江の高島に鎮座する白髭神社の分霊?
石見鏡作神社の東隣に鎮まる白髭神社。
白髭(しらひげ)?
思い起こせば、白髭神社は桜井市の長谷寺へ通じる参道途中にも祀られています。歴史的に重要な寺社の近くには、道祖神のサルタヒコがよく祀られているものです。伊勢神宮のすぐ傍にも猿田彦が鎮座していますよね。
三宅町石見の白髭神社。
ぐるりと回り込んだ道の角にありました。
このすぐ左手に石見鏡作神社が鎮まります。かつては鏡作神社の境内社の一社であったと伝えられます。周囲には濠(ほり)が見られ、環濠集落の名残を感じさせます。
白髭神社の石鳥居は昭和7年3月に建立されているようです。
この辺りは迷路のような道が続きます。
敵からの攻撃を防ぐための ”自治” が行われていたのでしょう。
最寄駅の近鉄石見駅。
北は西大寺へ至る近鉄橿原線の駅です。一つ北の駅が結崎駅、南の駅は田原本駅になります。
駅前に観光案内の地図が設置されていました。
石見駅から白髭神社までの位置関係がよく分かりますね。
石見新池の北方には三河池があり、その南には三河東遺跡が案内されています。
白髭神社の総本社ですが、滋賀県高島市にあります。
琵琶湖に浮かぶ湖中大鳥居の背後に沖の島を望み、風情ある風景を生み出しています。『秀真伝(ホツマツタエ)』の伝承地でもある高島の白髭神社ですが、奈良県内にも3つの分霊社があるようです。調べてみると、桜井市初瀬の白髭神社の他に、桜井市下り尾、宇陀市大宇陀馬取柿・・・とあります。
うん?三宅町石見の白髭神社は入っていないのか!三宅町役場発行のガイド本にも、石見白髭神社の祭神は不詳と記されています。あくまでも猿田彦を祀るであろうとする推定のようです。
石見駅前のあざさ。
「三宅町の花」として、町内のあちこちに水をたたえた鉢が置かれていました。
サルタヒコを崇める白髭神社が県内にも分霊されています。いつかまた、時間のある時にでも訪れてみようと思います。