八角墳であることが判明し、文武天皇陵の可能性が高まった中尾山古墳。
八角形の墳墓は天皇陵に特有のもので、いよいよその全容が解明されつつあります。残念ながら現地説明会には間に合いませんでしたが、その数日後に訪れてみました。
発掘調査中の中尾山古墳。
私が訪れた時にも、見学者が数名おられました。帰路の途中にも、登って来られる方々とすれ違います。歴史好きならずとも関心の高さがうかがえます。
八角形墳の中尾山古墳!明日香村平田
明日香村平田にある中尾山古墳。築造年代は7世紀末~8世紀初めとされ、終末期古墳に当たります。八角形墳の周囲には、これまた八角形を成すバラス敷が二重に巡っています。天皇陵にのみ見られる八角形墳ということで、中尾山古墳こそが文武天皇陵ではないか...
早逝の文武天皇!持統天皇の孫
文武天皇は第42代の天皇です。
わずか14歳で即位し、祖母に当たる持統上皇の元で政務に就きました。そして24歳の若さでこの世を去ったと言いますから、まさに駆け足の人生ですね。
八角形墳であることが判明した中尾山古墳。
立入禁止の三角コーンが至る所に置かれていました。
紅葉が綺麗ですね。
今年の紅葉は例年より早く、まだこの景色が楽しめるのは好運です。
近鉄飛鳥駅。
手前に見えるのはコキアでしょうか。美しい紅葉の時期を過ぎ、少しくすんだ色合いです。
墳丘の周りにはシートが被せられていました。
おそらくバラス敷きの跡でしょう。
中尾山古墳の解説。
埋葬施設である横口式石槨の写真ですね。
文武天皇の陵は火葬墓のようです。ここから程近い天武持統天皇陵に眠る持統天皇も荼毘に付されています。石室の中には朱が塗られていたようです。
文武天皇陵!飛鳥岡に火葬
飛鳥の文武天皇陵をご案内致します。第42代天皇の文武天皇。温厚な人柄で、弓術に優れた天皇であったと伝えられます。文武天皇は若くしてこの世を去っています。享年24歳、天皇在位は10年間でした。さすがに昔の天皇は即位が早いんですね。
シートに落葉が重なります。
落葉間近の中尾山古墳が、にわかに考古学ファンの注目を集めています。
明日香村ではおなじみの「発掘調査中」の文字。
天皇陵と確定すれば、益々立ち入りが制限されることでしょう。
墳丘の間近から見学できるのも、ひょっとすると今の内だけなのかもしれません。手の届かない所へ行こうとする中尾山古墳。注目度の高かった高松塚古墳に少しでも近づいたような気がします。