桃の節句の恒例行事となった高取町の『町家の雛めぐり』。
3月の一箇月間、近鉄壺阪山駅近くの土佐街道沿いに様々な雛人形が展示されます。昨今の住宅事情もあってか、日の目を見る機会を失いがちの雛人形。正暦寺の人形供養が注目されるのも、時代の流れでしょうか。
町家の雛めぐりに登場した押絵雛。
富士山を背景に、様々な格好をした人たちが道を急いでいます。一口に雛人形と言っても、色んな種類があるようです。雛壇に順序良く並ぶお雛さんばかりではないのですね。
立体的に浮かび上がる布製の雛人形
押絵雛(おしえびな)って?
聞き慣れない雛人形ですが、どうやら布で作られたひな人形のようです。布で作られているとはいえ、ちゃんと立体的に表現されていました。3月の雛人形に5月の鯉のぼりと、子供の成長を願う慣習を後世に残していくためにも、今後は様々な取り組みがあっていいと思います。
土佐街道沿いの町家の雛めぐり。
俗称「れんじの道」ですね。連子格子の町家が建ち並び、しっぽりとした歴史風情を感じさせます。
押絵雛を制作された方の名前が記されていますね。
ふくよかな印象のお雛さんです。
いいですね、こういう雛人形も。
押絵雛は元来、長野県松本市に伝わる伝統工芸品のようです。
江戸時代の文化文政年間に、松本城の士族が作ったのを起源とします。お城由来のお雛さんということですね。ご存知のように土佐街道は高取城のお膝元です。展示場所もピタリとはまっています。
高取町のジャンボ雛!
土佐街道からキトラ古墳へ向かう分岐点に展示されていました。
キトラ古墳の四神壁画を体感できる『四神の館』もオープンし、周辺も賑やかになってきましたね。