御所市古瀬の大倉姫神社を訪れました。
国道309号沿いに建つ巨勢山口神社の社号標。その横面に「大倉姫神社」と刻まれており、場所を検索して向かってみることにしました。
大倉姫神社の石鳥居。
北向きの鳥居で、すぐ右脇を近鉄、JRの線路が通ります。JR吉野口駅から徒歩2分ほどの場所に鎮座していました。同名の大倉姫神社が、御所市の戸毛地区にもあるようです。
下照姫命を祀る式内社!線路沿いの雲櫛社
大倉姫(おおくらひめ)ってどんな神様?
あまり聞き慣れない名前だったので、余計に足を運んでみたくなりました。神社の境内は小ぢんまりしたもので、生活道路と線路に挟まれた立地です。本殿は東向きで、背後には近鉄線、JR線が通り、さらにその向こうに阿吽寺が見えています。
巨勢山口神社の社号標。
その横面に「大倉姫神社」と刻みます。
大倉姫神社の本殿。
一間社春日造の祠が建っていました。その前に拝殿はなく、直接拝むスタイルです。
御祭神は大倉比賣命です。大倉比賣とは“下照姫命”を指しているようです。大倉姫神社は由緒ある延喜式内社です。延喜式神名帳には「一名雲櫛社」との註があり、「雲櫛(くもぐし)社」とも呼ばれていた記録があります。
大倉姫神社南方のJR吉野口駅。
最寄りの吉野口駅は、御所市デマンドタクシーと大淀町デマンドタクシーの乗降場所になっていました。
石燈籠を配し、鳥居には注連縄が掛かっています。
横を通る道は狭いのですが、神社の脇だけ少し広くなっていますね。
「大倉姫神社」と記すミラー板。
ちょっと意表を突かれましたが、鏡になっているようです。
こちらは巨勢山口神社の本殿。
大倉姫神社の西方、山の中腹に祀られています。前出の社号標ですが、葛中学校の校庭にあったと言います。葛中学校から見れば、どちらの神社も西の方向にあることが分かりますね。
花崗岩の狛犬が本殿を守ります。
小さいながらも、ちゃんと“阿吽”の口元になっていました。
線路の先に見える阿吽寺。
阿吽寺は阿吽法師を開基とする椿の名所です。
大倉比賣こと下照姫命といえば、葛城市の博西神社にも祀られていたことを思い出します。大国主の娘神で、事代主の妹に当たると伝わります。