大神神社の別宮とも称される鴨都波神社。
毎年休暇を頂いている梅雨の時期に、御所市宮前町に鎮座する鴨都波神社を訪れて参りました。
鴨都波神社に開花する紫陽花。
紫陽花の名所と言ってもいいぐらいの紫陽花が咲き乱れています。鎮守の杜も含めて境内はかなり広く、色とりどりの紫陽花が参拝客の目を楽しませています。
大国主命の子供に当たる神様を祀る鴨都波神社
鴨都波神社の御祭神は積羽八重事代主命(つわやえ ことしろぬしのみこと)です。
事代主と言えば、商売繁盛の恵比須様を思い出すのですが、事代主は大国主の御子に当たる神様としても知られます。当館の近くに鎮まる三輪坐神社にも事代主が祀られ、境内には大黒さん(大国主)を祀る祠があります。
切っても切れない深い関係にある大国主と事代主。
鴨都波神社拝殿。
鴨都波の鎮座する御所市の地名由来にも面白い話があります。
御所駅の近くに三室山という神奈備が鎮まります。
信仰の対象にもなっていた三室山ですが、この三室に「御諸」の文字を使い「御諸(ごせ)」と呼んでいたのではないかという説です。大神神社の大鳥居横にも、名物の「みむろ最中」本店がありますよね。みむろ繋がりで、三輪と御所の不思議な関係が見え隠れします。
鴨都波神社の社号標。
歴史を感じさせる社号標ですね。
大和高田バイパスの東室ランプを下りて、国道24号線を御所方面へ向かいます。右手に近鉄御所駅を見ながら柳田川に架かる橋を渡り、済生会病院前の細い道を左折します。鴨都波神社の神域を右手に感じながら道なりに下って行くと、目の前に鴨都波神社の駐車場が姿を見せます。
車を降りて境内へ入ろうとすると、駐車場のフェンスに蛇穴の野口神社への道案内が出ていました。汁かけ祭りで知られる野口神社ですが、どうやら鴨都波神社からも徒歩圏内のようです。
紫陽花の向こうに拝殿を望みます。
境内のあちこちに紫陽花が咲いていて、個人的には矢田寺参拝以来の満足感を味わうことができました。
拝殿前に風の森の酒樽が奉納されていました。
御所市の酒造会社さんの酒樽ですね。以前に大正楼で催された大神神社結婚披露宴の席にも、この風の森の酒樽がお目見えしたことを思い出します。
境内社の稲荷神社鳥居に寄り添う紫陽花。
矢田寺の紫陽花、久米寺の紫陽花、長谷寺の紫陽花と紫陽花の名所にはお寺の名前が付き物です。もう少しPRに力を入れれば、鴨都波神社も紫陽花の名所として成長していけるのではないかと思った次第です。
梅雨の鬱陶しい時期に心が癒されます。
色が変化していくところから、その花言葉は「移り気」とされます。
激しい時代の変化の中、空気を読み取りながら七変化していくことも必要ではないでしょうか。アメーバのように環境に適応していく。そんな柔軟性が求められています。
ブラジルで開催された今回のサッカーW杯。
一次リーグ敗退という悔しい結果に終わったサムライジャパンですが、相手に応じた柔軟なプレーに磨きをかけて4年後を目指して欲しいですね。「日本のサッカー」というぶれない一本の芯を持ちつつも、臨機応変にプレースタイルを変えていくという柔軟性にも期待したいと思います。