東大寺大仏殿の南西方向に吉城園(よしきえん)という日本庭園があります。
2013年度の夏に訪れた時の様子をまとめておきます。
入園料は大人250円、中学生以下は無料でした。外国人や65歳以上の高齢者も無料で拝観できるとあってか、私が訪れた時には数多くの外国人観光客の姿が見られました。
吉城園の茶花の庭。
拝観受付から一番奥の高台に茶花の庭がありました。
離れ茶室も利用できる吉城園
茶花の庭には休憩処のあずまや、それにお手洗いなどもあり、茶席に添える季節感あふれる草花などが植えられています。
吉城園の入口。
外国人観光客無料を表す Free for Foreign Tourists が案内されています。
茶花の庭の脇にある吉城園のおトイレ。
外国人観光客が多いためか、和式トイレの使い方が案内されていました。
和式便所を使い慣れない外国人の方々にとっては、前(FRONT)と後ろ(BACK)を確認する必要があるようですね。
吉城園のお手洗い。
鬱蒼と生い茂る草花の中にあり、湿気を感じる真夏に訪れた私には、飛び交う蚊が気になって仕方がありませんでした(笑)ちなみに清潔に保たれているおトイレで、使い勝手は良かったです。
お手洗いの近くに白い実のようなものが見られました。
見慣れない植物ですね、名前は何と言うのでしょうか。
向こうに休憩処のあずまやが見えます。
吉城園は「興福寺古絵図」によりますと、興福寺子院の摩尼珠院(まにしゅいん)があった所とされています。明治時代には民間所有となり、大正8年(1919)に現在の建物と庭園が造られた後、奈良県の所有となっています。
吉城園のあずまや。
隣接する依水園の中を回遊したことはあったのですが、吉城園の拝観は今回が初めてでした。吉城園は吉城川にそって広がる日本庭園で、拝観受付から順に池の庭、苔の庭、茶花の庭がそれぞれに観光客の目を楽しませています。
あずまやの柱に禁止事項が記されていました。
飲食、喫煙、植物採取が禁じられているようです。入園者はルールに従って行動するように致しましょう。
茶花の庭は、Tea-Ceremonial Flower Garden と案内されています。
苔の庭の手前には離れ茶室があり、希望者は茶室を利用することもできます。
時はおりしも「なら燈花会」の期間中でした。
猿沢池から興福寺五重塔へ続く五十二段の石段にも、燈花会のロマンティックな灯りが点されます。
吉城園の茶花の庭には、南国のジャングルを思わせる緑も見られました。
吉城園の開放は歴史的に見てもごく最近のことで、平成元年4月1日より、庭園観賞や茶会利用のために開園されています。
吉城園の入口。
吉城園と依水園の前を通って右へ曲がると、東大寺ミュージアムの裏手の方へと出ます。右折せずにそのまま真っすぐ進むと、正面に東大寺戒壇院が見えて参ります。
東大寺のすぐ近くにゆったりと寛げる日本庭園があることを覚えておきましょう。