東大寺界隈を散策中、偶然にも蝶の交尾シーンに出会いました(2011年9月)。
こんな感じで結ばれるんですね。
蝶の交尾。
東大寺戒壇院で国宝の四天王像を拝観した後、転害門方面へ足を向けている途中でした。昆虫も大自然の一部・・・ナチュラルな光景にしばし目を奪われます。
蝶の営みにつながり続ける歴史を想う
自然の中で目にした光景。
偶然の出会いに感謝ですね。蝶の交尾シーンを橿原市昆虫館で見学したわけではありません。街なかでひょんなことから目にした光景は、いつにも増してハッキリと脳裏に焼き付きました。
蝶々の翅はやっぱり美しいですね。
この世のものとは思えない。
古来より家紋のデザインにもよく使われてきた蝶。その美しさで多くの人々を魅了してきたことに間違いはないでしょう。お造りや焼き物のツマに蝶の飾り切りを添えることがありますが、そんな範疇の美ではありませんね(笑)、これは。
東大寺戒壇院の花頭窓。
寺院建築の美しいデザインにも、これまた時を忘れて立ちすくみます。
春日大社一の鳥居。
鮮やかな朱色も、十分に美術鑑賞に耐え得る美しさを醸します。
東大寺南大門と奈良公園の鹿。
長い年月に渡りその命を受け継いできた神鹿と、長い年月に渡りそのままの姿で偉容を誇る南大門。奈良を代表する見事な対比ですね。
これから命を受け渡そうとする蝶の営み。
動物も昆虫も建築物も、皆が皆つながっている・・・ふと、そんな気がしました。
そう、仏像だって繋がっている。
長い年月の間に修復を繰り返しながら、その命をつないでいく・・・照明技術の進歩により、さらに魅力を増した阿修羅像が興福寺の国宝館で待っています。
蝶の交尾に出会いながら、走馬灯のように色んなことが頭に浮かんでは消えていきました。