極楽寺や額安寺を参拝した帰りに、安堵町歴史民俗資料館に立ち寄ってみました。
入館料は大人200円。大学生・高校生が100円、中学生・小学生が50円となっています。
安堵町歴史民俗資料館の入口。
安堵町役場から程近い場所に資料館はあります。
観光名所がたくさんある奈良県内において、法隆寺に近いとはいえ、私にとって安堵町界隈は穴場的エリアでした。
天理軽便鉄道の歴史を解説!今村勤三の生家
生駒郡安堵町東安堵に位置する安堵町歴史民俗資料館。
風情ある建物は、元は奈良県独立運動で知られる今村勤三氏の生家だったと言います。
一時期、奈良県という自治体が存在しなかった時代があります。そんな折、大阪府からの独立を目指して奈良県の再置運動に私財を投じた政治家として知られます。今村氏の尽力により、明治20年11月に奈良県の独立が認可されます。奈良県の恩人のような方ですね。
展示品の火吹き竹。
昔の竈(かまど)が再現されていて、日常生活の一端を垣間見ることができます。
昔懐かしい日本間の美しさに目が釘付けになります。
館内は展示室、茶室、実演・体験ゾーンなどに分かれていて、それぞれの空間で思い思いの時間を過ごすことができます。
何と言ってもメインは、安堵町の伝統産業である灯芯引きではないでしょうか。
藺草(いぐさ)の髄に当たる灯芯を引き出す作業は熟練を要するものと思われます。残念ながら訪れた日には実施されていませんでしたが、灯芯引きの体験会も催されているようです。
レトロな列車が展示されているなぁと思い近づいてみると、「天理軽便鉄道」の模型がディスプレイされていました。今は無き鉄道ですが、レトロな路線図と共に、セピア色に染まった写真も鑑賞することができます。
土間近くに足を向けると、昔の消防ホース巻取り車なども展示されていました。漁具のモンドリなども興味深く、昔の生活風景が蘇ります。
資料館近くの道案内プレート。
大宝寺というお寺をぐるっと回り、安堵町歴史民俗資料館へと歩を進めます。
こちらが安堵町歴史民俗資料館。
この建物は、大阪府から奈良県を独立・再設置に導いた運動家・今村勤三氏の生家です。資料館のパンフレットにも案内されていますが、大阪帝国大学(現在の大阪大学)の第5代総長・今村荒男氏の生家としても知られます。
安堵町歴史民俗資料館の開館時間は午前9時~午後5時。
最終入館時間は午後4時となっています。
休館日は火曜日と年末年始(12月27日~1月5日)とのこと。茶室も利用可で、利用料は1日1回5,000円となっています。