宴会料理に時々お出しする菊花人参。
大根と人参の桂むきを重ね、胡瓜を芯にして巻き込みます。花を開かせて、宴席に華やぎを演出します。
菊花人参。
飾り切りの中でも「桂むき」は基本中の基本ですが、それだけに様々な方面に応用の利く便利な技術です。
枝豆、芋茎に黒糖アイス!夏の料理でおもてなし
いよいよ本格的な夏を迎えようとしています。
産直市場にも夏野菜が出回り始めました。
入口近くの特売コーナーでは、奈良県産のあすかルビーが幅を利かせていましたが、そろそろトマトがその主役の座を奪おうとしています。メロンに桃、枇杷も目を引きます。野菜売場では、ちょうど今がスナップ豌豆から枝豆への移行期に当たります。
芋茎(ずいき)のコンポート。
今回は新ショウガやトウモロコシも入れてみました。
舌を突く独特のアクを取り除くため、まずはしっかりと芋茎に火を入れます。水分をしっかり絞って白ワインベースの蜜で煮ます。
海老と枝豆の磯辺揚げ。
季節の枝豆を海苔の中にはさんでみました。
昨年の流行語にもなった「インスタ映え」から、『萌え断』という言葉が生まれました。断面の美しい料理を意味するようですが、枝豆の綺麗なグリーンも ”萌え断” に一役買っているのではないでしょうか。婚礼でお出しした香草テリーヌなども萌え断料理の範疇に入るのでしょう。
夏野菜のモロヘイヤを添えて供します。
トマトの夏野菜ゼリー寄せ。
オクラ、南瓜、奈良特産のひもとうがらしをトマト釜の中に盛り込みます。
トマト風味のゼリーが涼を運んできます。
トマトの下に敷いているのは、つるむらさきの葉っぱです。
黒糖アイス。
プラムと枇杷を添えます。
黒糖アイスの隠し味に黒酢を使うことによって、さっぱりとした仕上がりになります。
ところで、黒糖をケースの中で保存しているとすぐに塊状になりますよね。その塊を口の中に放り込むのも美味しいものですが、常にサラサラにしておく方法があるようです。珪藻土スプーンです。容器内の湿気を除去してくれるシロモノです。
艶やかな菊花人参。
お酢の味が入っていますので、夏向きのあしらいと言えなくもありませんね。
夏野菜のサラダ。
エクストラバージンオイルを使ったドレッシングで和えてみました。梅ドレッシングに仕立てていますので、暑い夏でもさっぱりと頂くことができます。
料理旅館大正楼の客間でお寛ぎ頂く個室宴会。
完全プライベートな空間で、お仲間内での宴席をどうぞ心ゆくまでお楽しみ下さい。