春の結婚式シーズンを迎え、当館大正楼でも結婚披露宴ラッシュを迎えています。
何か華やかで春らしい料理をと考案していたところ、市場にえんどう豆が出回っていることに気付き、お花畑のような断面を描くテリーヌを作ってみることに致しました。
ベーコンと古代米の香草テリーヌ。
ローズマリーやイタリアンパセリなどの香草を効かせた一品です。古代米(黒米)や玉蜀黍、それに淡路産の玉ねぎの甘味も加えています。香草の馨しい香りが口いっぱいに広がります。
森林をイメージさせるローズマリー
私は個人的にローズマリーが大好きです。
肉料理や魚料理にもよく使っています。深い森林の中に抱かれたような、どこか野性的な香りが持ち味のローズマリー。持続性のある香りは、肉の臭み消しにはうってつけです。
中国から当館にお泊り頂いたお客様が、着物をお召しになられて中庭で写真を撮っておられました。やはり日本と言えば着物、着物と言えば中庭にイメージが膨らんでいきます。
昨今は外国人の方の結婚式も増えて参りました。
新郎様が外国人で、新婦様が日本人というカップルが多いようです。嫁がせる側の親御さんにしてみれば、最初は不安も多いことだろうと思われます。挙式後の会食の席で、親族同士で打ち解け合って頂きます。そんな大切な場所をご提供させて頂くのが私たちの役割でもあります。
アップルボート。
林檎を boat(ボート)の形に飾り切りにします。
大神神社儀式殿と桜の花。
毎年この場所に咲く桜が、大神神社の社殿を春の空気で包み込みます。
三輪山を御神体と仰ぎ、三輪山の麓に鎮座する大神神社。三輪明神は杉の木がシンボルになっていますが、ローズマリーはどちらかと言えば、松葉を連想させます。松やにと言えばどこか響きが良くありませんが、独特の野性味を感じさせます。ローズマリーは「若返りのハーブ」とも呼ばれ、心臓の筋肉を強化し、若さを保つ強壮作用があるとされます。
デザートなどにも少しローズマリーを使うと、ワンランクアップした料理に仕上がります。
桜の季節が終わると、初夏の新緑の季節へと移っていきます。三輪山も新緑に覆われ、新たな息吹がそこかしこに見られるようになります。初夏の三輪山は空気も綺麗で、思いっきり深呼吸して英気を養います。春から初夏へと移ろいゆくこの時期が、最も三輪山が美しく映えるタイミングではないでしょうか。
帆立のえんどう豆ソース。
初夏と言えば豆ですよね。うすいえんどう、空豆、スナップえんどう等々の豆類が美味しくなる季節です。
深い味わいのベーコンの中に、様々な旨味が閉じ込められたテリーヌをどうぞご賞味下さい。
<大神神社の結婚式関連情報>