大神教本院の割竹形木棺

割竹形木棺(わりたけがたもっかん)

古墳時代前期に多く見られる棺で、丸太を縦二つ割りにした刳り抜き式です。黒塚古墳の石室内からも見つかっていますが、同じタイプの棺がなんと大神教本院の額にも転用されていました。

大神教本院

大神教本院。

大神神社の参道右手にある宗教法人です。

ちょうど一の鳥居をくぐった場所に当たります。三柱鳥居が有名ですが、今回は本殿軒下に掲げられる額に注目してみます。

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柳本大塚古墳出土の高野槙で作られた割竹形木棺

天理市柳本町に柳本大塚古墳という前方後円墳があります。

古墳時代前期前半の築造で、全長は約94mに及びます。

農地開墾中に石室が発見され、大形内行花文鏡(おおがたないこうかもんきょう)も出土したそうです。割竹形木棺は竪穴式石室に納められることが多いようですが、柳本大塚古墳の埋葬施設も竪穴式石室だったようです。

大神教本院の割竹形木棺

大神教本院の額(割竹形木棺)。

朽ちやすい木棺にしては、その保存状態は良好です。

よく見てみると、確かに端の方が丸味を帯びていますね。丸太をくり抜いて棺身として使われていたのでしょうか。

柳本大塚古墳から明治時代に出土した木棺です。橿原考古学研究所の調査により、その出所が判明したようです。

大神神社一の鳥居

大神神社一の鳥居。

鳥居の奥に見えている建物が大神教本院です。

大神神社の参道を歩いていると、「三輪へ参らば上下かけよ どちら欠いても片参り」と書かれた看板を目にします。大神教本院のものですが、この割竹形木棺を見るだけでも訪れる価値はありそうです。

長きに亘った古墳時代の中でも、割竹形木棺は古い時期の棺に当たります。

自然崇拝を今に伝える大神神社ですが、その歴史ある神社のお膝元で最古級の木棺を見学することができます。

古墳好きの方には特におすすめですね。