脇本遺跡!泊瀬朝倉宮跡の春日神社

桜井市脇本に鎮座する春日神社。

雄略天皇の泊瀬朝倉宮跡とされる境内に、奈良県指定文化財の本殿が残されていました。三間社春日造の本殿は1603年に建立された由緒ある建物です。

春日神社本殿

脇本に鎮まる春日神社本殿。

奥まった場所に祀られ、間近でお参りすることは出来ません。春日神社のある辺りは、かつての泊瀬朝倉宮の中枢部に当たると言われます。泊瀬朝倉宮の伝承地はいくつかあり、決定打には欠けますが、春日神社の鎮座地も間違いなく有力候補地の一つです。

万葉集発祥の地!桜井市の白山神社
伊勢街道沿いに万葉集発耀の地があります。 国道165号線沿いの黒崎に鎮座する白山神社。 白山神社ご参拝。 白山神社の境内南東隅に、万葉集がこの地から始まったことを讃える萬葉集発耀讃仰碑が建っています。万葉集の起点は、ここ伊勢街道沿いだったん...

スポンサーリンク

泊瀬谷の入口!第21代雄略天皇のお宮跡

玉列神社から白山神社へ向かう途中にある脇本遺跡。

桜井市黒崎に鎮座する白山神社も泊瀬朝倉宮跡と伝わりますが、果たしてどちらが史実に近いのでしょうか。

春日神社鳥居

脇本の春日神社鳥居。

石鳥居の前に注連縄が掛けられていました。

玉列神社・白山神社の道標

春日神社前の東海自然歩道。

ちょうどこの辺りも、脇本遺跡のあった場所とされます。

脇本遺跡

脇本遺跡の発掘調査が行われ、残念ながら今は埋め戻されています。

春日神社を中枢部とし、東西約300m・南北約250mの範囲にわたって遺構が散在していたようです。発掘調査で5世紀後半の遺構も出土しており、泊瀬朝倉宮の可能性が高まっています。

春日神社参道

鳥居をくぐり、長い参道を歩きます。

向かう先の直線上に拝殿と本殿が見えますね。

春日神社拝殿

拝殿前でもう一段上がります。

拝殿にも注連縄が張られ、四つの紙垂が下がります。

大和さくらい100選

大和さくらい100選として、泊瀬朝倉宮伝承地に指定されています。

桜井市のマスコットキャラクター・ひみこちゃんが両手を広げて歓迎してくれました。

春日神社拝殿

参拝客も少ないのでしょう。

境内をあちこち見て回りましたが、誰とも出会うことがありませんでした。

雲龍水

「雲龍水」と書かれています。

昔の消防ポンプのようです。江戸時代から明治時代にかけて使われていたそうですが、貴重なものを見ることが出来ました。古社巡りの”棚ぼた”ですね。

春日神社本殿

拝殿の奥、さらに一段高所に祀られる本殿。

ここが脇本遺跡の中心であるとすれば、この地下にも何かが埋まっているのでしょう。古代の謎解きポイントに居ることに胸の高鳴りを覚えます。

春日神社本殿の解説

春日神社本殿の解説。

三間社春日造で、身舎の側面は二間からなり、前面吹放とし、後面梁行に三口の板扉を設けて身舎としている。身舎の正面と両側面には縁を付け、背面両端柱には脇障子を取り付け、縁高欄を巡らしている。向拝には浜縁を設け、正面中央一間に、五級の木階と登り高欄を取り付けている。屋根は桧皮葺である。
本殿は組物・虹梁など、細部の手法がすぐれた三間社春日造であり、棟木銘から慶長8年(1603年)の建立であることが明らかで、貴重な建造物である。

春日神社の稲荷社

本殿の脇の方に、お稲荷さんらしき祠がありました。

すぐ背後には山が迫ります。

春日神社本殿

檜皮葺の本殿。

ここからだと組物の詳細は分かりませんが、手の込んだ意匠が施されていそうです。綺麗なコンビニが近くに出来ていますので、お断りを入れてから向かってみるのもいいと思います。

タイトルとURLをコピーしました