大神教本院の三柱鳥居

大神教本院の三柱鳥居をご案内します。

三柱(みはしら)鳥居は笠木が井桁状に組まれ、三方向から拝むことのできる鳥居です。特異な格好をした鳥居で、太秦の蚕ノ社にある三柱鳥居がよく知られています。

東京都墨田区向島の三囲(みめぐり)神社にもあるようで、いつか現地に赴いてみたいと思います。

大神教本院の三柱鳥居

大神教本院の三柱鳥居

笠木の下の「貫」ですが、三本とも柱の内側に収まっていますね。円柱状の笠木の下に、額束や楔(くさび)は見られません。一目見て、目が釘付けになる鳥居ではないでしょうか。

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天地創造の三柱の神を感得!その身を隠した独神

大神教本院の三柱鳥居をくぐれば、天地創造三神とのご縁が結べるようです。

天地創造の三神とは、伊邪那岐や伊邪那美よりも前の神様のことを言います。『古事記』の物語が始まる一番最初の神様です。最初の最初であり、特別な ”神様の中の神様” です。

大神教本院

大神教本院。

おんぱら祭の提灯で見えませんが、唐破風屋根の下には古墳の割竹形木棺が掲げられています。

三柱鳥居の解説

大神教本院の三柱鳥居の案内板。

通称をムスビ鳥居、あるいはヒフミ鳥居と言うようです。

宇宙の元霊神の三つの神理に参入する特殊な鳥居であります。我が国の神典・古事記の冒頭に天地の初發の時、高天原に成り坐せる神の御名は天之御中主神、次に高御産巣日神、次に神産巣日神と書かれ、この三柱の神はみな独神成りまして身を隠し給ひきとあります。

この三柱の神は造化の三神とたたえる大神さまであり、この神格の三位一体の深遠なる神理を感得し、尊いご神縁に結ばれるのがこの鳥居であります。どうぞ心身を清浄にしてお通り抜けて下さい。

続く注意書きには、大神神社の三ツ鳥居との違いが明記されています。

ムスビ鳥居をかいつまんで言うと、「三位一体の天地創造神」といったところでしょうか。

宇宙が初めて立ち現われた時、天上界に出現したのが最初の三神です。

高天原を率いる天之御中主神(アメノミナカヌシノカミ)と、創造神の高御産巣日神(タカミムスヒノカミ)・神産巣日神(カムムスヒノカミ)です。この三柱の神は身を隠し、目には見えない存在になったと云います。

『古事記』によれば、天地創造の三神が出現した後、さらに二柱の神が現れたと伝えます。

これら五柱(いつはしら)の神々は男女が分かれる前の神であり、独神(ひとりかみ)と呼ばれるようです。姿は見えず、特別な神様であることから別天つ神(ことあまつかみ)とも称されます。

そんな近くて遠い存在の神々が、三位一体になって私たちを迎え入れます。

なんだか有難い三柱鳥居。

蚕ノ社の三柱鳥居とは、その意味するところも違うようです。

またとない鳥居を目にすることが出来るのも、大神神社参詣の楽しみの一つですね。

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