桜は日本の花。
東大寺大仏殿は日本最大の木造建築物。そして、その中に安置される大仏様は世界中の人々から愛され続けています。
東大寺大仏殿前に開花する桜。
東大寺の桜といえば、ちょうど5年前に大仏殿の背後から見物して以来のことです。あの時は拝観料を払って大仏殿の中へ入ったわけでもなかったので、今回の桜見物には感慨も深まります。
外国人観光客を魅了する日本の象徴
大仏殿の左手前に綺麗な桜の花が開花していました。
数多くの参拝客がカメラのシャッターを切ります。
東大寺の大仏を見上げる外国人観光客。
ただただ、その大きさに圧倒される瞬間でしょうか。
外国人観光客にとっては、日本の象徴とも言える存在でしょう。世界遺産に登録された富士山や、浅草に出現した東京スカイツリーにも匹敵する日本のシンボルです。
それにしても外国人の旅行客の多いこと!
右を見ても左を見ても、外国人観光客であふれ返っています。欧米のみならず、東南アジア方面からの観光客も多数見受けられました。そのインターナショナルな雰囲気は、東大寺落慶法要の時にもどこか似ています。
東大寺ミュージアムの前には、印を結んだ大仏様の右手がディスプレイされていました。
畏れることは何もありませんよ、と優しく語り掛ける大仏様の施無畏印(せむいいん)の印相です。
東大寺南大門の手前を右へ取り、しばらく進むとお稲荷さんが祀られています。
その手前の池の畔から南大門の方を望みます。
やはり絵になる光景です。
JAPANの象徴を目の前にすると、自然と心が躍り出します。
桜の花見を好んだ戦国武将の豊臣秀吉は、京都の地に奈良の大仏殿を超えるスケールの大仏殿を建立したと伝えられます。巨大な方広寺大仏殿は、当時の人々の度肝を抜いたことでしょう。
秀吉の権力の象徴として君臨した方広寺の大仏でしたが、残念ながら今はその姿をとどめていません。秀吉を祀る豊国神社の片隅に、ひっそりと当時の面影を残しています。
今も昔も変わらず、遍く光を照らし出す東大寺の大仏。
夢破れた秀吉の野望を思えば、益々この東大寺の大仏の偉大さが伝わって参ります。
これぞまさしく本物、そんな正真正銘のパワーを感じます。
桜の季節に東大寺を訪れると、本当に日本人に生まれて良かったなと思います。他の季節では味わえない、何かDNAのようなものを感じるのです。