ペルシャ地方の副葬品出土!新沢千塚126号墳

国内有数の群集墳。

約600基から成る新沢千塚古墳群を見学して参りました。

新沢千塚古墳群公園の一角に、ミストで人気の「龍の広場」がオープンしています。公園整備が進められる以前に訪れましたが、再度行ってみることに致しました。

新沢千塚126号墳

新沢千塚126号墳と畝傍山。

左手奥に見えているのが大和三山の畝傍山です。

126号墳は新沢千塚古墳群を代表する古墳ですが、畝傍山を背景に写真に収めることができます。多くの副葬品が出土しており、現在のイラン・イラク付近からもたらされたというガラス碗ガラス皿は注目に値します。

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重要文化財に指定される副葬品!5世紀後半の長方形墳

橿原神宮方面から県道133号線(戸毛久米線)を西へ向かい、目的地の新沢千塚古墳群に辿り着きます。

その道中に、益田池堤跡や宣化天皇陵(鳥屋ミサンザイ古墳)を目にしました。気にはなったものの、まずは新沢千塚古墳群へ向かいます。県道を挟んで南側の公園内に、龍のモニュメントが登場していました。その他にもコンビネーション遊具、ビオトープ、芝すべり等が整備され、子供向けのレジャースポットとして新たに生まれ変わっていました。

青銅製熨斗

新沢千塚126号墳出土の青銅製熨斗

熨斗(のし)は現代のアイロンに当たります。残念ながらその実物は、近くの『歴史に憩う橿原市博物館』ではなく東京国立博物館に収蔵されているようです。

新沢千塚古墳群公園「龍の広場」

新沢千塚古墳群公園の『龍の広場』。

南から北を遠望しています。

美しい畝傍山の山容が、北東方向に見えていますね。

新沢千塚126号墳

新沢千塚古墳群公園の駐車場から126号墳に辿り着きました。

こんもりとした墳丘の前にあるのは解説パネルですね。

新沢千塚126号墳の解説パネル

新沢千塚126号墳の解説パネル。

  • 墳形・規模・・・長方形墳・東西約22m、南北約16m、高さ約1.5m
  • 埋葬施設・・・木棺直葬(もっかんじきそう)、長さ約3.1m、幅0.5~0.6m
  • 主な出土遺物・・・ガラス碗・皿、青銅製熨斗、装身具、武器
  • 時期・・・5世紀後半

新沢千塚を代表する古墳の一つです。低い墳頂のやや西に、刳抜式木棺が東西方向に納められていました。

棺内からは、朝鮮半島や中国大陸からもたらされたと推測される、輝きを放つ金・銀製の冠飾や耳飾、腕輪、指輪などの装身具をはじめ、遠くペルシャ地方からシルクロードを経て運ばれて来たと考えられている、透明のガラス碗や濃厚なコバルトブルーの色彩を帯びるガラス皿などの副葬品が出土しました。また、棺の東側木口(こぐち)には鉄刀、青銅製熨斗などがまとまって置かれていました。熨斗は現代のアイロンにあたり、小型のフライパンのような形をしています。

出土品は重要文化財に指定されており、東京国立博物館で展示されていますが、その一部の復元品は”歴史に憩う橿原市博物館”に展示しています。

シルクロードを経て運ばれたであろう副葬品。

当時の日本においては、最も遠くから運ばれてきた逸品ではないでしょうか。

埋葬復元イメージ

埋葬復元イメージ図。

副葬品が出土した時の写真ですね。

その下に装身具と鉄刀の復元品、さらにその右横には東京国立博物館蔵の重要文化財が並びます。上からガラス碗、ガラス皿、青銅製熨斗が案内されています。

126号墳の被葬者は、朝鮮半島もしくは中国東北部から日本に渡った女性ではないかと言われます。煌びやかな副葬品を見れば、確かに男性よりも女性の線が濃いものと思われます。

以前に新沢千塚古墳群を訪れた際は、主に県道南側の古墳群を探索しました。

今回は北の古墳群を巡ってみたのですが、北の方が注目すべき古墳が多そうです。北群公園には園路や広場、ビュースポットなどが整備されています。桜の広場、健康運動広場、アジサイ広場が設けられ、二上山や畝傍山を望むビューポイントには観光客が集っていました。

新沢千塚126号墳の外周

新沢千塚126号墳の外周。

墳丘の裾に石が並んでいますね。

126号墳と畝傍山

墳丘の向こうに畝傍山がひょっこり。

126号墳から北東方向には新沢千塚139号墳があり、その前に畝傍山を望むビューポイントが設けられていました。机と椅子が置かれ、お弁当でも広げられそうな場所です。

ウッドチップ舗装

ウッドチップ舗装でしょうか。

園内の散策ルートをよく見てみると、舗装の表面に不思議な模様が!

どうやら樹木を伐採したものを「ウッドチップ舗装」として再利用しているようです。

畝傍山遠景

綺麗に畝傍山が見えています。

公園整備の際に、視界を遮る樹木が伐採されたのかもしれません。

81号墳道案内

126号墳から西側には81号墳があるようです。

ポコポコと墳丘が盛り上がり、ここが群集墳の中であることを思わせます。

139号墳案内

ここを東へ行けば139号墳です。

畝傍山を望むビューポイントのある場所ですね。

丘陵東端部に位置する中心的古墳で、木棺直葬の方墳とされます。

新沢千塚古墳群

来た道を引き返します。

お饅頭のような墳丘があちこちに見られ、なんだか微笑ましい光景です。

新沢千塚古墳群を訪れたなら、まずは北群公園内にある126号墳を見学しておきましょう。ただでさえ数の多い群集墳です。この他にも500号墳、166号墳、221号墳、327号墳と目移りしてしまいそうですが、何を置いても新沢千塚126号墳です。

石室見学ができるわけではありませんが、美しい畝傍山が ”借景” として付いてきます(^.^)