天理市石上町平尾にある石上大塚古墳。
山の辺の道から少し西へ入ると、破壊された横穴式石室が露出しています。すぐ近くのウワナリ塚古墳とセットで見学されることをおすすめします。
石上大塚古墳の横穴式石室。
石上大塚古墳は全長107mの前方後円墳です。
その後円部南方に築かれる片袖式の横穴式石室。残念ながら既に天井石は失われ、羨道も破壊されています。埋葬施設の玄室は長さ6.3m、幅2.8m、高さ3.8mと推測されます。
残存石室に下りて行くことが出来ますので、足元に注意しながらあちこち詳細に見てみましょう。
石上大塚古墳へアクセス!石上・豊田古墳群の巨大墓
天理市北部に散在する石上・豊田古墳群。
前方後円墳の別所大塚古墳、ウワナリ塚古墳、石上大塚古墳を中心に約150基の小円墳で構成されています。行き方はさほど難しくはなく、山の辺の道を辿ればOKです。石上神宮から”布留の高橋”を渡り、山の辺の道をさらに北上します。その道中、車道を横切るポイントへと出ます。
東海自然歩道の道標。
ここから左手先、北西方向に石上大塚古墳はあります。このポイントからだと、豊田城址は徒歩20分のようですね。
落葉が積み重なる石上大塚古墳の横穴式石室。
横穴式石室の全長は10mほどで、6世紀前半の築造です。古墳時代後期に当り、ウワナリ塚古墳に続いて造られた古墳と目されます。被葬者は物部氏の有力者とされますが、その真相やいかに!
ウワナリ塚古墳の横穴式石室開口部。
石上大塚古墳の東方に築かれています。
ほぼ平行する形で寄り添い、その関連が気になりますね。
それでは、石上大塚古墳へのアクセスルートを辿ってみることにしましょう。
うなぎ料理みしまやの看板。
地道の続く山の辺の道から一旦車道へと出ます。
山の辺の道の道標。
奈良・白河溜池方面を目指します。そのままてくてく歩いていると、道が二股に分かれていました。
東海自然歩道のハイキングコース。
ここを左へ取ります。
石上大塚古墳へは細い道を上がって行くことになります。
どうやら竹藪の中へ入って行くようです。
同じ天理市内の峯塚古墳も竹林の中にありましたが、古墳探索の雰囲気が出て参りましたね。
このポイントを左へ、30mほど登って行きます。
とても分かりやすい!ちなみにウワナリ塚古墳は、このまま真っ直ぐ細道を進んで行きます。
ここにも道案内がありました。
さらに坂道を上がって行きます。足元は倒木や落葉でいっぱいです。
親切なロープに助けられます。
所々急勾配ですので、ロープを伝いながらさらに上を目指します。
野放しの石室といった趣です。
整備されていない感じがいいですね。
竹林の中は異世界です。冗長な山の辺の道ウォーキングの途上、アクセントの利いたエリアだと思います。道草を楽しみながら歩いてみるのもいいでしょう。
【山の辺の道北ルートの関連記事・動画】