稲穂が赤く実っていました。
場所は国営飛鳥歴史公園内の「キトラの田んぼ」。農体験小屋の下手に広がるエリアで、古代米の神丹穂(かんにほ;赤米)が栽培されています。9月に入り、そろそろ秋の気配も感じられるようになって参りました。
キトラの田んぼで栽培中の神丹穂。
丹後で栽培されていた赤米のようです。天に向かう禾(のぎ)もまた、見事な赤色ですね。
四神の館近く!食や音楽、自然を楽しむイベント
古代の四神壁画が人気のキトラ古墳。
定期的に東西南北の守護神が公開され、多くの観光客が訪れる場所です。まるで自分が埋葬されたかのような空間に身を置き、ズームイン・ズームアウトを繰り返す四神映像を楽しみます。発掘当時の様子も細やかに解説され、古墳ファン必見の名所となっています。
四神の館の前。
休憩スペースに「飛鳥」の椅子が登場していました。
近鉄飛鳥駅でも目にした、あの赤い椅子ですね。インスタ映えを狙ったものなのでしょう、記念写真にはピッタリだと思います。
ストロベリーキャンドルでしょうか。
四神の館前に咲いていました。
四神の館から数分歩くと、お目当ての「キトラの田んぼ」に辿り着きます。
赤い稲穂が見えます!
あともう少しですが、9月半ばの連休にイベントが開催される予定です。
題して「古代稲を愛でる会」。キャンプ泊もあり、神丹穂が実る田んぼを背景に、美味しい料理や音楽、キトラの自然を感じるアクティビティが楽しめるようです。
そのための準備が行わているのかもしれません。
畔の脇には、蓮の花が咲いています。
夏から秋へ、季節は移ろい “主役” の交代ですね。
イベントのちらし。
イメージカラーの“赤”が美しいグラデーションで表現されていました。
キトラの田んぼに開花するヒガンバナ。
もう咲いているんですね。お彼岸まであと二週間ほどですが、既に咲いていました。
神丹穂(かんにほ)の色は、えんじ色に近いでしょうか。
深みのある赤です。
四神で赤と言えば、南の守護神・朱雀です。古墳あるあるですが、キトラ古墳の石棺は盗掘に遭っています。盗掘孔から奇跡的に残った朱雀は、好運の象徴とも言えますね。
売店で買い求めた豆皿。
藤白小鈴さんの作品で、北の守護神・玄武を表します。
今回2皿買い足して、めでたくコンプリート致しました。白虎(西)と朱雀(南)の豆皿は、既に購入しています。いつか揃えようと思っていたのですが、ちょうどいい機会でした。東の青龍、北の玄武をゲットして東西南北の揃い踏みです。
まるで針のように、細く天を衝く禾(のぎ)。
イネ科植物特有の禾を見ていると、やはり稲はお天道様とつながっているのかなと思います。雷のイナヅマも“稲の妻”ですからね。
稲穂の“穂(ほ)”は、「まほろば」の“ほ”と同じ意味を持ちます。
先っちょにあって、優れているというニュアンスですね。
農体験小屋。
キトラの田んぼの道案内に目が留まりました。インバウンド向けの英語表記で、Rice Paddies と案内されていました。水田や田圃(たんぼ)を paddy field と言うようです。paddy っていう単語はあまり使う機会がなく、改めて勉強になった次第です。
農体験小屋からキトラの田んぼを見下ろします。
神丹穂という品種は、ドライフラワーにも向いているようです。
アートにもなる古代米。
入口は色々あっていいんだろうと思います。食材としての神丹穂がどんな味なのか、ちょっと気になりますね。鮮やかな赤色が出るのなら、古代米の如意巻きにしても面白いかなと思ったりもしました。