古語の世界に「まめびと」という言葉があります。
現代にも通じる意味合いで、真面目な人や実直な人を言い表していたようです。
本気になることを「まめだつ」、まともな手紙のことを「まめぶみ」などと表現します。古語辞典の中には全く意味不明な言葉もありますが、21世紀にも通じる分かりやすい言葉です。
大神神社の奉納展示。
おせち料理でよく食される黒豆にも、まめに働き健康に暮らせるようにとの願いが込められています。「まめびと」もそうですが、真面目な様子を表す「まめ」は漢字で書くと「忠実」になり、豆とは直接の関係はないようです。
祈願者の意味も含まれる『まめびと』
黒豆に願いを込める日本人。
ゲン担ぎと言えばそれまでですが、まめびとには祈願者の意味も含まれています。
真摯に神様に向き合って、自身の願いを届ける。
まめびとにしか成し得ないことのような気がします。
嘘偽りのない心を神様はお感じになられます。いつの時代も誠は尊く、日々の小さな積み重ねが「まめびと」には備わっているはずです。