言葉は面白いものです。
万葉集の世界では、夢のことを「いめ」と発音します。
現在のように「ゆめ」と発音するようになったのは、平安時代の頃からと言われます。
夢(いめ)。
言葉の響きに魅せられます。
万葉集を題材にして高らかに歌い上げる、オペラ歌手の歌枕直美さんの「梅と宴」という楽曲にも夢(いめ)という古語が登場します。
夢の中で会う「夢の会ひ(いめのあひ)」
古語辞典を紐解いてみると、夢の中で会うことを夢(いめ)の会ひと表現するようです。
いめのあひは苦しかりけりおどろきてかき探れども手にも触れねば
会いたいと思っていた人に夢の中で会ったのでしょうか。
あるいは会いたくないと思っていた人に、出会ってしまったのでしょうか。
「いめのあひ」。
何とも素敵な言葉です。是非現代にも蘇らせてみたい、そう思わせる音の響きですね。