瓦の模様を写し取るフロッタージュ(frottage)。
表面に凹凸のある物の上に紙を置き、鉛筆などで写し取る技法のことをフロッタージュと言います。平城宮跡朱雀門前の『平城宮いざない館』に於いて、フロッタージュ体験が楽しめます。
様々なデザインの屋根瓦が展示されていました。
表面模様を写し取るという意味では、キトラ古墳の四神壁画を写し取る乾拓にも似ていますね。そもそもこのフロッタージュという言葉は、どこからきているのでしょうか?
フランス語で「擦る」を意味するfrotter
フロッタージュの語源はフランス語にあります。
擦る(こする)、磨くなどを意味する frotter(フロテ)に由来しています。フランス語では、窓ガラスの拭き掃除などもフロッタージュと言うようです。
第一次大極殿の構造模型。
複雑に絡み合う組物体験のコーナーもありましたね。
隅支輪の組物体験!平城宮いざない館
平城宮跡歴史公園の朱雀門ひろば。 朱雀門向かって右手前にある「平城宮いざない館」を見学して参りました。 最も印象に残ったのが展示室3の「往時のいとなみ」コーナーです。展示室の真ん中に第一次大極殿の構造模型があり、その周りに工夫を凝らした様々...
以前までは、だだっ広いだけの平城宮跡でしたが、観光客を飽きさせない様々な工夫が凝らされています。
平城宮いざない館。
平屋建てのすっきりした印象の建物です。
フロッタージュの手順が案内されています。
鉛筆を出来るだけ寝かせてこすり付けると上手くいくようです。コツを知っておくだけでも、仕上がり具合に違いが出るでしょう。
平城宮跡では瓦がフロッタージュの対象になっていますが、身近なものではコインや落葉などがよく知られます。
紙に擦り出してみることで、細部の模様が浮かび上がります。ぱっと見では気付かなかった模様に、新たな気付きを得ます。フロッタージュはモダンアートの技法の一つとされますが、普段からその対象物を見る目を養っておくのも面白そうですね。