神さぶる笛吹神社から東へ下ってきた所に鎮座する脇田神社。
鳥居前に建てられた「天満宮」の社号標から、かつては菅原道真を祀った神社であることがうかがえます。
脇田神社拝殿。
葛木坐火雷神社(笛吹神社)から東へ下ると、左手に昔の寺院跡である地光寺跡が見えてきます。道沿いにさらに下り、県道御所・香芝線を横切って進み、脇田神社へと続く細い道を左折します。脇田神社周辺には駐車場が無く、鳥居前でUターンするのも大変なほど、とても狭いエリアに鎮座していました。
地光寺東塔の礎石が残る脇田神社
脇田神社の境内には、古代に栄えた地光寺の東塔心礎が残されています。
塔の心礎を目にすると、橘寺で見学した五重塔の心礎を思い出します。過ぎ去りし過去の栄華に、昔日の面影が偲ばれます。
脇田神社の鳥居。
鳥居の向かって右脇に礎石が見えますね。礎石の真ん中には円形の柱座があり、明らかに何かを建てるための土台になっていたことが分かります。
脇田神社からさらに東へ進むと、近鉄御所線忍海駅へアクセスします。忍海駅からは徒歩で15分余りの距離でしょうか。
鳥居左手前に「天満宮」と刻む社号標がありました。
脇田神社の御祭神は天照大神、天児屋根命、市杵島姫命、菅原道真です。梅の神紋からも菅原道真を祀る神社であることが分かります。
県道御所・香芝線を挟んで西側に地光寺跡があります。
鬼面文という特異な文様を持つ軒丸瓦が出土したことで注目を集めました。今となっては地光寺跡の石標が建つのみで、笛吹神社の参拝客ですらその存在に気付かない人も多いかもしれません。
脇田神社の住所は、奈良県葛城市脇田220です。
地名の脇田は脇田(わきだ)と濁音で発音するようです。
夏祭りで奉納される十二振提灯は、地元の名物として知られます。
ピラミッド状に上から2張り、4張り、6張りと連なった提灯が、夏の夜の脇田を闊歩します。
脇田神社から少し北へ足を伸ばせば、奈良の食材が揃うアグリマート新庄畜産ならショップがあります。奈良県畜産農協連合会が運営する直売所で、コロッケやソフトクリームなども販売されていました。