船の線刻絵画!東殿塚古墳出土の鰭付楕円筒埴輪@天理市トレイルセンター

山の辺の道の情報拠点である天理市トレイルセンター。

平成29年4月にリニューアルされて以降、久しぶりに訪れてみました。シャワー設備やロードバイク用のバイクラックなども新設され、以前よりも使い勝手が良くなっていました。

天理市トレイルセンター

歴史文化の紹介コーナー。

おや?あの耳のようなものが付いた埴輪は何でしょうか。

近づいてみると、天理市中山町の東殿塚古墳から出土した埴輪レプリカであることが分かりました。鰭付円筒埴輪の一種だと思われますが、上から見下ろすと楕円形をしています。

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オールに屋形!最古の船画埴輪が物語る古代

円筒埴輪になぜ鰭(ひれ)が付いているのか?

古墳に鰭付円筒埴輪が並べられる際、鰭と鰭が重なるように配置されたようです。より強い結界が張られたと解釈できるのではないでしょうか。少しでも外界との接点を無くし、お墓を守る意味合いが強かったものと思われます。

天理市トレイルセンター

天理市トレイルセンター。

長岳寺の門前にあり、駐車場も完備されています。

地元食材を盛り込んだ食事や、特産品を購入することもできます。ノルディックポールの無料貸出も行われており、龍王山登山山の辺の道ハイキングの起点として利用されます。

この日もたくさんのハイカーで賑わっていました。

鰭付楕円筒埴輪の1号線画

鰭付楕円筒埴輪の1号線画。

船を漕ぐためのオール、貴人に差し掛ける衣笠(きぬがさ)などが描かれています。実に鮮明なタッチの線画ですね。

東殿塚古墳は4世紀前半の前方後円墳とされます。

当時の時代背景が読み取れる貴重な線画ではないでしょうか。広域にわたって影響力のある被葬者だったのかもしれません。或いは運搬手段というよりも、何かをシンボライズしているのか・・・。

天理市トレイルセンター

木目調のプレートですね。

天理市トレイルセンターの休館日は第一月曜日で、開館時間は8時30分~17時までとなっています。年末年始もお休みのようですが、基本的には一年を通して開いているようです。

保田與重郎コーナー

書籍もたくさん置かれていました。

文人・保田與重郎が郷里・大和に捧げた業績が紹介されています。保田與重郎の生家は今も桜井高校の近くにあります。安倍文殊院の境内にも輿重郎の顕彰碑が建ち、桜井市が生んだ文化人としてその名を知られます。

東殿塚古墳出土の埴輪

一応囲いがしてありますが、埴輪に触ることもできます。

膝を屈めば、至近距離から線画が楽しめます。

2号線画

こちらは2号線画。

おや?鶏が描かれていますね。風にはためく幡(はた)の様子も伝わってきます。

鰭付楕円筒埴輪の解説

東殿塚古墳 船が描かれた埴輪

最古の船画埴輪

大和古墳群東殿塚古墳から見つかった「鰭付き楕円筒埴輪」には、3隻の船が線刻により描かれています。埴輪に描かれた船としては最古のものとしてひろく知られています。

航行中の船

いずれの船も幾本もの櫂(かい)を出した航行中の姿です。船の上には屋形を乗せ、貴人にさしかける蓋(きぬがさ)を立てて、風にはためく幡(はた)の様子が描かれています。黄泉の国に死者の魂を運ぶ情景を表現したとも言われています。

古代の交通手段

船は一度に多量の物資を運ぶ唯一の交通手段でした。埴輪に描かれ~

なるほど、船は物資を運ぶ合理的手段であると共に、死者の魂をあの世へ運ぶ象徴だったのかもしれませんね。

鰭付楕円筒埴輪

鰭にも円形の孔が開けられています。

ちなみにこの埴輪、背後に回り込んで見学することも可能です。

生まれ変わった天理市トレイルセンター。

長岳寺拝観の際は、是非立ち寄ってみたい休憩スポットですね。