桜御坊!新家長福寺@広陵町三吉

奈良県指定史跡の三吉石塚古墳を見学後、広陵町立図書館へ立ち寄りました。

その足で、東へ少し進むとお寺があることに気付きます。

真宗大谷派の新家長福寺(しんけちょうふくじ)です。

新家長福寺本堂

新家長福寺本堂。

本堂前に咲いているのは松葉菊でしょうか。

松葉のような多肉質の葉を持つ紫色の花。別名をサボテン菊とも言います。

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春の八重桜が美しい新家長福寺

新家長福寺は天正元年(1573)に、開祖慶秀により「赤部長福寺」として建立されました。

この赤部(あかべ)という名前は、かつての旧村名です。

新家長福寺山門

山号は「寂明山」のようです。

新家長福寺の所在地である広陵町三吉(みつよし)は、かつての旧村が合併した地名です。

明治9年に斉音寺(さいおんじ)・大垣外(おがいと)・赤部(あかべ)の3旧村を併合し、三吉という地名が生まれています。三吉は『和名抄』にみえる広瀬郡散吉(さぬき)郷で、式内社の讃岐神社が鎮座しています。竹取物語の伝承地・讃岐神社へも徒歩圏内ですので、ご興味をお持ちの方は是非足を延ばしてみて下さい。

新家長福寺の桜ガイド

「新家長福寺に咲く桜の種類」と題する案内が掲示されていました。

※しだれ桜(見頃は3月下旬)

・祇園しだれ桜・・・円山公園の桜と同品種の実生より育てられ云々

※八重桜(見頃は4月中旬から下旬)

・松月(しょうげつ) ・・・花は淡紅色で中心は白い。花の先に細かな〇〇ある。花弁が長いために下に垂れて咲く。

・一葉(いちよう)  ・・・花は淡紅色であるが満開時にはほとんど白色云々

・関山(かんざん)  ・・・花は大輪の淡い紅色。

・御衣黄(ぎょいこう)・・・黄緑色の桜。開花時は花びらに赤い縦線が入る。

・天の川(あまのかわ)・・・上を向いて咲く変わった特性を持った桜。

随分色々な品種の桜が咲くようです。

国内有数の花見スポットである京都円山公園の枝垂桜。それと同じ桜を愛でることも出来るようです。桜と言えば、下を向いて咲くものとばかり思っていましたが、上を向いて咲く品種もあるんですね。天の川、いつか観賞してみたい桜の品種です。

新家長福寺の桜案内

枝垂桜に八重桜、これは桜のシーズンに訪れてみる価値ありです。

生憎私が訪れたのは初夏です。

新家長福寺の参拝には不向きな季節だったのかもしれません。

新家長福寺の紫陽花

とは言え、境内には紫陽花が開花していました。

季節に応じた花も咲くようですね。

相田みつをの言葉

相田みつをの言葉。

うまれたときは まるはだか 死ぬときは それも拾(す)ててゆく

本来なら「捨てる」と書くところですが、反対の意味の「拾う」という字がを当てられていますね。何やら意味深(^.^)

広陵町マンホール

広陵町のマンホール。

かぐや姫の町らしく、笹の葉茂る竹がデザインされています。

新家長福寺山門

新家長福寺の山門。

石段を上がった所に構えます。山門右手の建物が印象に残りますね。

新家長福寺山門

ちょうどセンターラインに ”手摺り”。

一昔前はこういうものも無かったでしょう。高齢「化」社会から、既に高齢社会を迎えた日本。ユニバーサルデザインということなのでしょうが、絵的にはちょっと邪魔な気もします。いや、やはりそういうことを言ってはいけませんね、老若男女に開かれたお寺の配慮を感じます。

新家長福寺の寺紋

新家長福寺の寺紋でしょうか。

随分華やかな紋です。

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本山は東本願寺!阿弥陀如来を祀るお寺

真宗大谷派の新家長福寺。

本山は東本願寺で、御本尊は阿弥陀如来とされます。

親鸞聖人を仰ぐお寺で、昔から『桜御坊』と呼び慕われていました。一時は桜の衰退も見られましたが、昭和44年に檀家の人々の手によって多くの八重桜が植えられ今に至っています。

新家長福寺の石燈籠

石燈籠が二基、本堂前に並びます。

石畳の参拝道が、本堂まで一直線に伸びています。

新家長福寺の鐘楼

やはりこの建物は鐘楼なのでしょうか。

ちょっと気になりますね。

新家長福寺の蓮

大きな鉢の中には蓮の葉が!

盛夏になれば、蓮の花も楽しめそうです。

新家長福寺の鐘楼

新家長福寺を開いた慶秀は、本願寺12世教如上人の教学的側近だったそうです。

教如上人から本願寺寺内の堀川七条に寺地を与えられ、長福寺と号していた歴史が伝えられます。

新家長福寺の賽銭箱

慶秀自刻の阿弥陀仏が伝わる新家長福寺。

賽銭箱の上に、お寺の案内が置かれていました。

新家長福寺の桜

これは桜の葉でしょうか。

新家長福寺最大の見所である桜。

新家長福寺

今回は残念でしたが、”いつかきっと” の思いを新たにします。

八重桜は比較的、遅い時期まで楽しむことができます。本堂横にも掲示されていましたが、御衣黄桜も咲くようですので、4月半ば頃でも十分に花見が出来そうです。

新家長福寺の鐘楼

境内の鐘楼。

実際に鐘を撞くことは許可されているのでしょうか。

新家長福寺のあじさい

塀の前に咲くあじさい。

桜の代わりに紫陽花に心を和ませます。桜と紫陽花の季節の間には、艶やかな牡丹も開花します。

かつての赤部は良質粘土の産地だったようです。

付近では瓦が生産され、奈良朝時代の窯跡も発見されているようです。

寂明山新家長福寺

寂明山新家長福寺の案内。

開祖の慶秀から下り、二代目空円は拝領の地に新たに一宇を建立し、これも併せて「長福寺」の号を戴きます(現在の新家長福寺)。

新家長福寺の支え棒

斜めのつっかえ棒が!

本堂をしっかりと支えていました。

新家長福寺へのアクセスは奈良交通バスが便利です。

奈良交通新家バス停から徒歩5分、馬見北1丁目バス停からは徒歩8分となっています。新家長福寺専用の駐車場は有りません。町立図書館南側の駐車場がおすすめです。

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