「うだつが上がらない」という言葉。
その語源にもなった卯建(うだつ)ですが、箸尾の町並み散策で見かけました。
本来は「梲(うだち)」と書くようです。町家の妻壁の横に張り出した袖壁のことを意味します。ウダチが転じてウダツと呼ばれるようになったいきさつがあります。
はしお元気村のかぐや姫。
車道沿いの巨大なオブジェで、広陵町の象徴的存在ですね。ここから近鉄箸尾駅方面へ向かって歩いて行きます。
裕福な家が上げた卯建
卯建(うだつ)は富裕の象徴でもあります。
江戸時代には、財力のある家でなければ上げることが出来なかったようです。うだつが上がらぬ家は、中流もしくは貧乏な家として見られたのでしょう。
箸尾の町並みで見つけた卯建(うだつ)。
袖壁が張り出していますね。いわゆる ”本卯建” でしょうか。
当初は防火壁の役目も担っていたようですが、徐々に装飾性を帯びていったようです。古い町並みにはよく似合います。
はしお元気村から箸尾駅方面へ向かいます。
まるでミッキーマウスのような多肉植物!その形状に思わずシャッターを切ってしまいました。
道中には幾つかの祠がありました。
町全体で守られているようです。
近くには箸尾御坊や大福寺もあり、歴史散策にはうってつけのエリアです。
コミュニティバスの広陵元気号。
ここは萱野のバス停です。
運賃は大人100円です。
ICOCAなどのICカードも利用できるようです。
こちらの道路沿いには融通念仏宗の法善寺もありました。
法善寺の境内。
本堂横に石仏群が並びます。
卯建のある町並みとしては、岐阜県美濃市美濃町や徳島県美馬市脇町南町(わきまちみなみまち)などが知られています。決して密集して見られるわけではありませんが、ここ広陵町でも「うだつ」を見学することが出来ました。