長弓寺とグランドプリンスホテル高輪の観音堂

屋根のラインが美しい国宝の本堂で知られる長弓寺。

実はこの本堂、昭和9年(1934)の室戸台風で大破した歴史を持ちます。

長弓寺本堂

長弓寺本堂。

翼を広げて飛び立たんとする優雅さを感じさせます。

長弓寺は紫陽花の名所でもあり、梅雨時には多くの観光客で賑わいます。

長弓寺紫陽花と国宝本堂@生駒市上町
奈良県生駒市にある長弓寺(ちょうきゅうじ)。 長弓寺は桜の名所ですが、訪れた初夏には紫陽花の花が咲いていました。 長弓寺本堂と紫陽花。 長弓寺の本堂は鎌倉時代の建立で国宝に指定されています。 創建は天平年間に遡り、聖武天皇の勅願により行基が...

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ホテルの日本庭園に移された長弓寺三重塔

大破した本堂が今ここにあるのはなぜでしょうか。

再建のための修復費用を捻出するため、長弓寺の三重塔が利用されたのです。どう利用されたのか?そう、売却に出されたそうです。

長弓寺境内案内

ずいぶん現実的な話ではありますが、何を隠そう実話なんです。

売却された三重塔は現在、東京のグランドプリンスホテル高輪の庭園に、その初層のみを残しています。グランドプリンスホテル高輪の観音堂に姿を変え、今も往時の姿を偲ばせています。

長弓寺本堂の陰に三重塔あり、だったんですね。

歴史の生き証人を見る思いがします。

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