はるさめ羊羹と蝶人参

暑くなってくると羊羹が食べたくなります。

春雨の在庫が少しあったので、変わり羊羹を作ってみることにしました。通常であれば道明寺粉を使いたいところですが、なんとか春雨でも出来るだろうとトライしてみます。

はるさめ羊羹

春雨羊羹。

涼し気な仕上がりです。

二層の羊羹ですが、流し缶の中に先に流し込んだのは春雨の錦玉羹(きんぎょくかん)でした。下層で冷やし固めたからか、若干あずきの色を吸収しているようです。

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夏の情緒を醸す琥珀羹!水飴の保水性

錦玉羹の中はお好みでいいと思います。

道明寺粉を散らし桜色に染めれば、桜の花びらのように演出できます。シンプルに栗の蜜煮を入れてもいいでしょう。黒い羊羹の上に錦玉羹を重ねるだけで、透明感のある和菓子になります。

蝶人参

胡瓜の切り違いに蝶人参を乗せます。

蝶人参は半月切りから蝶々の形に切り出します。

まずは半月切りの弧を描く部分に包丁を入れます。左右対称に開くのが理想ですが、触覚に当たる部分は少々非対称でも作業を進めましょう。お尻の部分だけは左右対称でないと、開いた時に形が崩れます。あまり深く包丁を入れないのもコツです。

はるさめ羊羹

透明な錦玉羹は別名を「琥珀羹(こはくかん)」とも言います。

保水力の高い水飴を加えると、舌触りが滑らかになり粘性も高まります。水飴が手元に無い場合は、少量の蜂蜜を代用してもいいのではないでしょうか。保水力や浸透力に優れたハチミツの特性を生かすことが出来ます。

春雨は使用する前に水にふやかし、少し火を入れておくといいと思います。

実は今回、錦玉羹を黄緑色に染めようとお茶の粉末を入れました。ところが、出来上がりは薄い紫色です。これはひょっとすると、小豆の影響を受けたのかなと思いました。次回は先に漉し餡を流し入れ、上層に錦玉羹を流し込んでみようと思います。

蝶人参

触覚の部分ですが、最初の切り込みは角度を付けて鋭角に切り込みます。

2本目の切り込みは1本目に沿ってほぼ平行に、そして3本目は反対側から扇形に広がるようにカットします。

蝶人参の作り方

こんな感じ。

3本目は少し広がるように切り込みを入れます。そうしないと、後で開く際に切り込みの先に圧力がかかって切れてしまいます。”やや末広がりに”というのがポイントです。あまり角度を付け過ぎると、今度は綺麗に湾曲しなくなります。この兼ね合いが難しいところです。

春雨羊羹

羊羹の凝固剤は寒天です。

二層の寒天を作る際は、最初に流し入んだ材料が冷め切らない内に次の材料を流し込みます。冷えて固まった後に流し込んでも、うまく接着されません。

蝶人参、松もろ胡瓜

胡瓜の飾り切りは種類が豊富です。

皮と中身の色が違う胡瓜は飾り切りに向いているのかもしれません。切ったりずらしたりしながら、色んなデザインが楽しめます。フルーツで言えばリンゴなどもそうですね。

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