良縁を呼ぶお不動様。
飛鳥寺境内の万葉池畔に建つ三体の石仏。その中の一つに、良縁成就・夫婦円満にご利益があるという不動明王様がいらっしゃいます。奈良県内の縁結びを特集する観光ガイドブックに掲載されていました。飛鳥寺で縁結びとはあまりピンと来なかったのですが、確認のために訪れて参りました。
万葉池のほとりに立つ三体の石仏。
向かって左側から南無大聖不動明王、南無観世音菩薩、南無大師遍照金剛(弘法大師)が並び建ちます。光背も含めて一番背の高い像が不動明王で、このお不動様に水を掛けて祈願すれば願いが叶うそうです。
郵便ポストや蓑亀も見られる万葉池の畔
奈良県高市郡明日香村飛鳥にある飛鳥寺。
飛鳥寺は日本最古の本格的寺院と呼び声の高いお寺です。
飛鳥寺の宗派は真言宗豊山派で、意外にも長谷寺の末寺になっています。山号は鳥形山で、院号は西門の表札にも見られる安居院とされます。
本堂前に開花するツツジ。
本堂の中には御本尊の釈迦如来坐像が祀られています。
本堂向かって左手前の建物は、聖観世音菩薩を安置する思惟堂です。
万葉池は本堂の手前右側にあります。
春先になると、鮮やかに境内を黄色に彩るレンギョウが咲き乱れます。
今回私が訪れたのは5月初旬でしたので、既にレンギョウの花は散ってしまった後でした。今は所々にツツジが咲いていますね。
郵便ポストと飲料水。
昔はこういう形のポストが街のあちこちで見られましたよね。ちょっとタイムスリップしたような感じがします。飛鳥寺境内のこの郵便ポストは今も現役で活躍しているそうです。近隣にお住いの方は、郵便物があれば境内に足を踏み入れていらっしゃるということですね。郵便配達員も事あるごとにここに来ている・・・なんだかほのぼのとした光景が頭に浮かびます。
冒頭の不動明王様は、このすぐ右手にお立ちになられています。
飛鳥水落遺跡と石神遺跡の道案内。
今回は古代米を購入するために産直市場を訪れ、そこの駐車場に車を停めて飛鳥寺へ向かいました。
飛鳥寺へ向かう途中、初めて目にする停留所のような場所がありました。
「金かめ乗合交通」と書かれていますね。
縁起の良い蓑亀(みのがめ)も万葉池の畔にいました。
甲羅に藻を生やし、まるで尻尾のように伸びています。
蓑亀は長寿をシンボライズする縁起物とされます。当館ではよくお造りにサザエをお出しするのですが、たまにその殻に緑色の藻が付いている個体を見かけます。ちょうど蓑亀の甲羅の藻のように長く伸び、見ているだけで縁起の良さを感じさせます。
良縁祈願のお不動さんもそうですが、基本的に飛鳥寺境内は自由に散策ができます。
本堂の拝観料は350円、アクセスは近鉄橿原神宮前駅からバス飛鳥大仏前下車すぐとなっています。