五重宝塔!飛鳥寺研修会館修徳坊

仏教史における飛鳥と百済の深い関係。

両国の歴史を偲ばせる五重宝塔が、飛鳥寺研修会館の裏庭に建っています。

修徳坊五重宝塔

飛鳥寺研修会館『修徳坊』の五重宝塔。

高さ10mに及ぶ石塔です。

竹林や桜が寄り添い、ひっそりと日韓友好の証しを顕彰していました。

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飛鳥寺創建1,400年を記念して建立された宝塔

飛鳥寺研修会館の『修徳坊』は、飛鳥坐神社から大原神社へ登って行く途中にあります。

こんなに大きな宝塔が建っているとは意外です。

4月8日のこの日、飛鳥寺花会式を見学した後、大原神社にお参りする途中に立ち寄ってみることにしました。

飛鳥寺花会式!誕生仏と花御堂
4月8日に行われる飛鳥寺の花会式(はなえしき)。 お釈迦様の誕生を祝う仏教行事で、灌仏会(かんぶつえ)・仏生会(ぶっしょうえ)とも呼ばれます。日本最古の寺院・飛鳥寺の御本尊は通称「飛鳥大仏」の釈迦如来坐像です。そのご本尊の御前に、右手...

飛鳥寺研修会館には以前にも一度訪れたことがありましたが、桜の季節に見上げるのは初めてです。明日香村の静かな場所に、突如として現れる巨大な宝塔。改めてその大きさに感じ入りました。

修徳坊五重宝塔

研修会館の裏手へ回り込みます。

道路沿いの門付近からは見えなかったように思います。五重宝塔の見学は無料ですので、自由に出入りすることができます。

飛鳥寺研修会館修徳坊の門

飛鳥寺研修会館の門。

門の横にも桜の木が植わり、たくさんの花びらが地面に落ちていました。表門をくぐって左手へ回り込みます。

五重宝塔道案内

五重宝塔の道案内。

誰でも自由に参拝できるようです。

飛鳥寺研修会館の桜

桜吹雪が舞い降ります。

既に満開の時を過ぎ、散り始めの時期に差し掛かっているようです。水面に広がる花びらを「花筏」と言いますが、地面に舞い散る花びらは何と表現するのでしょうか。

道路方向へ傾斜が付いていますね。外から気付かずに通り過ぎる人が多いのも頷けます。

飛鳥寺研修会館五重宝塔

回り込んだ先にある五重宝塔。

上層へいくほどスリムな構造になっています。

飛鳥寺研修会館五重宝塔

真下から見上げます。

木造ではないため歴史的な重厚感には欠けますが、違った意味での重々しさを感じます。

飛鳥寺の五重宝塔

韓国定林寺址に現存する五層石塔を模しています。

6世紀中葉の石塔を復元しているようです。

飛鳥寺研修会館五重宝塔

宝塔内には、大聖牟尼世尊の真身である舎利が奉安されています。

浄財を寄進した方々の結縁芳名録や、写経なども奉納されているようです。

修徳坊五重宝塔

飛鳥寺の研修会館には、宿泊用の客室があります。

日本仏教が産声を上げた地で、この塔を眺めておられる方も多いことでしょう。

宝塔造立之趣意

宝塔造立之趣意。

飛鳥寺は崇峻天皇元年(588)、蘇我馬子の発願にて創建されし、日本最初の本格的な寺なり。

而してその建立には、古代朝鮮半島の百済国や高句麗国の絶大な貢献あり。かかる歴史的な経緯を鑑み報恩謝徳の念をもって、韓国の修徳寺(百済時代に創建されし名刹)と昭和62年(1987)に姉妹寺院の盟約を結び、爾来国際仏教親善交流を深む。この度、両寺院が共通の理念に基づく仏教精神と相互の仏教文化を後世に伝えるべく、姉妹寺院結縁十周年と併せて飛鳥寺創建千四百年を期する仏事を発願せり。

即ち、飛鳥寺にては百済様式の石塔(韓国定林寺址に現存する六世紀中葉の五層石塔様式)を造立、これが外には両国仏教歴史の接点が飛鳥と百済にありしことを顕彰し、内にはこの宝塔内に大聖牟尼世尊の真身たる舎利を奉安、民族国境を越える真の世界平和確立を懇念し、又これら仏事業に白浄の信心と浄財寄進をされし檀信の結縁芳名録、並びに報恩謝徳の念にて書写されし写経を奉納、一家一門の福寿安泰と先亡精霊の成三菩提を祈念し、以て永世にその造立の意義を完了し、檀信の善根功徳を空うしせざらんことを期す。
(他方修徳寺にては聖宝博物館を建立し、百済文化の宣揚と仏教精神の普く及ばんことを期す。)
仰ぎ願わくば、風静かにして土壌を破ることなく、白日また穏やかに光被して、草木国土悉皆成仏の現証を示し、万民豊楽の理想達せられんことを。

韓国定林寺址石塔

韓国定林寺址石塔の写真。

とても味のある五重塔ですね。

修徳坊五重宝塔

飛鳥寺と韓国修徳寺との間で結ばれた姉妹寺院の盟約。

それから十周年を記念して建立されました。

平成8年に完成しているようですから、もう既に20年余りの歳月が流れています。悠久の時を経て、修徳坊の五重宝塔も韓国定林寺址のようにノスタルジックな雰囲気を醸す時が来るのでしょうか。