春日大社の分社です。
奈良の春日大社から最初に勧請を受けたお社です。784年の長岡京遷都の際、春日大社の分霊が遷されています。春日四柱を祀り、境内には狛鹿が陣取っていました。
大原野神社の狛鹿。
こちらは雌鹿ですね。頭上に頂くのは宝珠でしょうか。小塩山(おしおやま)の麓に広がる大原野に鎮座し、すぐ近くには西行法師が出家した勝持寺があります。
紫式部の氏神!狛鹿に守られる春日神
藤原氏の氏神とされる春日大社。
平安時代中期の歌人・紫式部の出自も藤原家です。源氏物語の作者が氏神と仰いだ社こそ、ここ大原野神社なのです。京春日の別称もあり、境内には神の使いである鹿の姿が散見されました。
大原野神社の本殿前。
向かって右側に牡鹿(おじか)、左側には雌鹿が居座ります。鮮やかな朱色の社殿も、奈良の春日大社を思い起こさせますね。
手水舎の鹿。
巻物を咥えた牡鹿です。春日大社の手水処にも、巻物を咥えた牡鹿がいましたね。身を清める場所から、奈良春日大社の影響を色濃く感じます。
勝持寺の参道から、大原野神社へ入るポイントです。
生い茂る木々の間を抜けて、大原野神社へと通じていました。
大原野神社側から。
花の寺(勝持寺)への近道が案内されています。ここから徒歩7~8分のようです。
大原野神社へ入る所に、立派な切株が祀られていました。
青もみじの木漏れ日に癒されます。
神前結婚式も行われているようです。
1,200年の歴史を紡ぐ大原野神社で挙げる結婚式は格別でしょう。
6月30日に夏越とうふの振舞いがあるようです。
茅の輪をくぐる夏越の祓。上半期の汚れを祓う神事ですが、お豆腐によるつるんとした喉越しが想像されますね。
美しい曲線美の鹿。
大原野神社の立体絵馬。
毎年更新される絵馬の題材は、干支と鹿です。一年中飾られる絵馬ですので、記念撮影におすすめです。
藤原氏の歴史を辿れば、中臣鎌足に行き着きます。
大化の改新で功のあった鎌足が賜った藤原の姓。以降、権力の中枢に居座り続けることになります。奈良の春日大社に隣接する興福寺も藤原氏ゆかりのお寺です。
京都大学近くの吉田神社にも春日四柱が祀られているようです。
春日大社を筆頭に、大原野神社、吉田神社の3つの社を「藤原氏の氏神三社」と称します。
全国各地に数多有る春日社。
その中でも一番最初の分社が、ここ大原野神社です。
藤原家の家紋・下がり藤ですね。
春日大社や興福寺でも度々見かける紋です。家紋の世界では、「上がり藤」より「下がり藤」の方が格上とされます。春日大社の砂ずりの藤を見ると、なんとなく納得します。おそらく大原野神社の社紋も下がり藤なのでしょう。
うるうるした目。
鹿顔絵馬。
目と口が自由に描けるようになっています。
オリジナル絵馬を奉納して、願い事を叶えましょう。大原野神社にお参りしたら、是非勝持寺にも足を向けてください。花の寺として人気があり、西行桜も植えられていますよ。