春日大社の若宮十五社巡りの最初の方に、一童社(三輪神社)というお社があります。
春日大社末社の一童社(いちどうしゃ)の御祭神は少彦名命で、子供の成長をお守りくださる神様として仰がれています。
一童社。
春日大社本殿の南門を出て、赤童子出現石の横を通り過ぎ、若宮十五社巡りへと続く御間道を進みます。
若宮神社の手前に鎮座する一童社
春日大社の若宮さんと言えば、毎年12月に催される春日若宮おん祭の御遷幸で知られます。
馬が闊歩する時代行列は、奈良の冬の風物詩として定着しています。
十五社巡りの第一番納札社が若宮神社で、第二番納札社が一童社とされます。本来なら第一番の納札社である若宮神社の次に一童社を参拝することになるのでしょうが、なぜか第二番の納札社である一童社が若宮神社の手前左側に鎮座しています。
御祭神は少彦名命。
大国主命と共に、国造りの神様として知られる少彦名命。
大神神社境内にある磐座神社の御祭神としても知られる神様です。医薬の神様でもありますが、ここ春日大社の境内では「子供の成長をお守りくださる神様」として信奉されています。
若宮十五社巡りに出発いたします。
春日大社にお参りする人の大半が、本殿や宝物殿、並びに神苑(万葉植物園)に足を運んでそのままお帰りになられるのではないでしょうか。
でも、それだけでは勿体無いのです(笑) 春日大社には、もっと奥深い見所がたくさん用意されています。
一童社から御神木の若宮大楠を見下ろします。大楠の左手が若宮神社の神域ですね。
一童社は参道左手の階段を少し登った所にあります。
小さな祠ですが、十分にそのオーラを感じさせます。
一童社に十五社巡玉串札が納められていました。
一童社手前の石灯籠を見下ろします。
苔の生えた石灯籠の角が欠けていますね。ふとした光景ですが、春日大社の重みのある歴史が感じられます。
一童社の御例祭は毎年11月25日に催されます。