和歌山産のタモリが入荷しました。
タモリ(瀬戸鯛)は頭部の盛り上がった勇ましい感じのする魚です。
その名前に魅かれてスーパーなどで購入する人も多いのではないでしょうか。
瀬戸内海に多く生息するタモリ。
太い縞模様が特徴的で、硬めの鱗がびっしりと付いています。うろこを取る際には、出刃包丁の刃元ではなかなか上手くいきません。私もそうでしたが、やはり ”鱗取り” が必要になるでしょう。
碇知盛の生まれ変わり
タモリという名前は、平家の武将であった平知盛(たいらのとももり)に由来します。
平清盛の四男である平知盛は、壇ノ浦の戦いで瀬戸内の海に散りました。生き恥をさらさぬために、重い碇(いかり)を担いで自害したと伝えられる武将です。なんとも勇ましい最期を遂げた知盛にあやかり、その名を継いでいる魚がタモリというわけです。
トモモリ → タモリと時代を経て転訛していったのでしょう。
大正楼客室。
硬いうろこに覆われたタモリは、鎧を身にまとった武将を思わせます。
こちらがタモリの刺身です。
綺麗な白身で、どこか磯の香りを感じさせます。瀬戸内海の深い岩礁域に棲息していると言われ、平知盛の生まれ変わりではないかと噂されるのも頷けます。タモリはスズキ目スズキ亜科に分類される魚ですから、洗いにしてみても美味しいのかもしれません。
タモリの尾びれ。
ソイメバルと共に釣りの対象魚としても人気があります。
寒波の襲来で中庭には雪が積もっています。
一年に数回しか訪れない、文字通りの「雪見障子」をお楽しみいただくことができます。
長年続いたTV番組の「笑っていいとも」が終焉を迎えようとしています。
タモリさんへの愛着は皆さんお持ちのことと思いますが、こういうタイミングで同名の魚に出会えるとは思っていもいませんでした(笑)海の資源はまだまだ豊富だなと思った次第です。