新鮮なカツオが入荷しました。
鰹(かつお)の体形は鮪(マグロ)によく似ています。
丸々した紡錘形で、いかにも速く泳げそうな体です。胸びれや腹びれを収納することが出来、背びれも折り畳める構造になっています。水の抵抗を出来る限り少なくし、高速回遊を可能にしています。
カツオの尾びれと小離鰭(しょうりき)。
尾びれから尻ビレ、背ビレの間に小さな突起が幾つも見えますね。小離鰭(しょうりき)と呼ばれる小さな鰭で、体の周囲に生じる渦を抑える役目を果たしています。
鰹の目利き!ヤスリのような摩擦を感じる尾の付け根
カツオは足の早い魚です。
鯖(さば)に似て傷みが早く、新鮮な状態を保つのが難しい魚でもあります。
カツオの名前の由来は、鎌倉時代以前に干して保存していた「堅魚」に因みます。保存性を高める必要があったのでしょう。鰹はサバと同じく身の柔らかい魚です。大きなカツオになると、腹身と背身を別々におろす節おろしが推奨されます。そのぐらい身崩れしやすいということなんでしょう。
新鮮なカツオはどこで見分けるのか。
まずは尾の付け根に注目です。やすりのようにザラザラしていれば新鮮です。えらぶたが剥げていないこともポイントの一つです。カツオと言えば、腹の縞模様が目印ですよね。実はこの縞模様、生きている時には見られません。絶命してから浮き出てくる模様のようです。
カツオの小離鰭(しょうりき)。
この小さなヒレで水の抵抗を防いでいるのですね。
関東では初夏の上りがつお、関西では脂ののった秋の戻りがつおを好む傾向にあります。
あすかルビーの豆乳パンナコッタ。
早春から初夏にかけて出回る苺で、奈良県特産品です。甘味と酸味のバランスが絶妙で、デザートにもよく使わせてもらっています。
カツオの腹鰭。
腹びれの周りにはウロコが付いています。すき引きする箇所は大体決まっていて、背ビレと胸ビレ、腹ビレ周りの硬い部分を取り除きます。
お刺身にする際は、この綺麗な銀皮を活かしたいですね。皮目に熱湯をかけて冷水に取り、平造りにします。見た目も鮮やかな鰹の銀皮造りの完成です。
シュッとした体形です。
背ビレが見事に収納されていますね。三枚おろしにする際は、背ビレの両際に切り込みを入れ抜いてあげるといいでしょう。
牛肉希少部位のザブトン。
肩ロースのあばら側にある部位で、サシの入ったとても柔らかい肉です。
鰹を美味しく頂くには薬味が欠かせませんね。
ネギや生姜、にんにく等をお好みで合わせながら供します。足し算で色んな味を重ねて楽しむことのできる食材です。良質のタンパク質であることに間違いはありません。旬が来たら逃さずに食べたい魚ですね。