秋から冬にかけて旬を迎える目鯛(めだい)。
特に冬場のメダイは脂が乗り、刺身で頂くとその美味しさが際立ちます。
体表のぬるぬるした粘液が特徴の魚で、その柔らかい白身は独特の歯触りです。
目鯛のあら炊き。
骨から出る旨味を素麺に移した一品です。名前の如く、目の大きな魚です。大きい目の魚は深海魚に多く見られますが、メダイの生息域も水深100~400mの海底近くと言われます。
メダイと車海老のアクアパッツァ
あり合わせの材料でしたが、久しぶりにアクアパッツァを作ってみました。刺身にも引ける新鮮な目鯛が入荷したので、車海老と合わせてみることにしました。アクアパッツァにはアサリが付き物ですが、今回は車海老で代用します。昨日購入した野良坊菜を散らし、...
歩留まりの良さ!目鯛の可食部
メダイはでっぷりした感じの魚です。
その愛らしい顔が印象的で、鋭さとは無縁です。食品ロスの問題が取り沙汰される昨今ですが、魚のあらも十分に使い切りたいところですね。
目鯛(メダイ)。
鼻先が丸く、口も小さめです。クリッとした目が愛嬌たっぷりですね。
割と大きなサイズで、見た目からも可食部が多そうです。高級魚の八角などは可食部の少ない魚です。鋭い棘が体表を覆い、捌くのにも苦労しました。その点、メダイは捌きやすく、かつ可食部の比率も高い魚です。いわゆる歩留まり(ぶどまり)の良い魚ですね。
値段も手頃で、生産性が高いと言えるでしょう。メダイは yield rate の高さが魅力です。
メダイの刺身。
大葉の上に盛っているのが目鯛です。
冬のメダイは脂が乗って美味しいです。左手前に添えているのはヒラマサの刺身です。
メダイとカメアジ。
カメアジは「メアジ」とも呼ばれ、真鰺に比べると丸っこい体をしています。
メダイは地方によって呼び名も違うようです。
目の大きさに由来するであろう山陰地方の「ダルマ」、さらには和歌山では「セイジュウロウ」の呼び名があります。セイジュウロウ?なぜそのような呼称なのか分かりませんが、各地方で愛されている魚なのでしょう。
まだ寒い冬が続きます。
今シーズン中にも、またメダイの造りにありつけそうです。