深海魚の縁鱈(へりだら)を揚げてみました。
淡白な白身が美味しいヘリダラ。前回は姿造りにしましたが、旨い白身とくればフライもいいだろうと油を使ってみることにしました。天ぷらにしようか迷ったのですが、大振りな個体ということでフリッターに挑戦です。
ヘリダラと虫鰈(ムシガレイ)のフリット。
衣に卵白を溶いたメレンゲを使っています。要するに洋風天ぷらですが、イタリア語ではフリット、英語ではフリッターとなるようです。まぁ細かい違いはよく分かりませんが、大きな切身を揚げる場合には適していると思います。
深海魚の揚げ物料理
今回の深海魚ボックスには、割と大ぶりな魚が4尾入っていました。
まずは魚種やサイズによってバットに取り分けます。前回は大型で目立つ魚はキアンコウのみでしたが、アンコウは深海魚便の中では特大サイズです。キアンコウに比べれば、やや小さめではあります。でもさずがに4尾並ぶと、迫力がありました!
深海魚のシンボル的存在であるトウジン(ゲホウ)を筆頭に、沖ギス、ヘリダラ、カゴカマスが並びます。
前回姿造りにした個体よりかなり大きいサイズです。
大きさが違ったので、最初はヘリダラと気付きませんでした。でもよく見てみると、頭から背に向けてグッと盛り上がる体形です。顎下にはヒゲのような味蕾もあり、体の模様からもヘリダラと判断します。
一番手前、さらに左向こうがヘリダラのフリットです。
右向こうは虫鰈(ムシガレイ)のフリットです。体の表面に虫食い状の斑紋があるため、虫鰈(むしがれい)と呼ばれています。
竹笹のお皿に盛り付けます。
深海には面白い体形の魚がたくさんいますね。
改めて見ると、トウジンとヘリダラの体型はよく似ています。
尾っぽの先へいくほど、とどんどん細くなっています。ソコダラ科の特徴なのでしょう。その種類も多岐にわたり、オニヒゲ、サガミソコダラ、イチモンジヒゲ等々枚挙にいとまがありません。