三輪姓の由来を大神神社に想う

奈良県桜井市三輪が発祥の姓「三輪」。

愛知県や岐阜県に特に多い苗字ですが、その異形とされる姓も数多く見られます。

大神神社二の鳥居

大神神社二之鳥居。

三輪山麓に鎮座する大神神社は「おおみわじんじゃ;おおがみじんじゃ」と読みます。神を「みわ」と読ませています。私たち地元民は親しみを込めて「みわさん」と呼びます。

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美和、美輪、巳波、参輪、神々!たくさんある三輪さん

枝垂桜の名所として人気の「大美和の杜展望台」。

大神神社の桜として知られますが、この「美和」はすっかりおなじみですよね。

普段からよく目にする「美和」には慣れているのですが、この他にも様々な「みわ」があるようです。

大神神社看板

JR三輪駅プラットフォームの大神神社看板。

斬新なところでは、岡山県総社市に伝わる苗字の「神々(みわ)」さんです。

とてもダイレクトに伝わる名前ですよね。

時代の変遷と共に言葉は変化を遂げます。小さい頃によく飲んだラムネも、元をただせばレモネードだったわけです。レモネードがラムネに転訛しています。言葉というものは、言いやすいように省略されていきます。ちょっと話は逸れますが、「ちやほやする」なども「蝶よ花よ」に由来しています。日本語の面白いところですが、苗字にしても様々な漢字が充てられます。

大神神社の干支絵馬

大神神社の干支絵馬。

漢字は舶来文化であり、古代の意思疎通は ”音” から始まりました。

「みわ」という音は変わらずに、様々な漢字がはめこまれて受け継がれたのでしょう。古墳時代から存在していたという三輪姓。兵庫県姫路市には「参輪(みわ)」と読ませる姓もあるようです。大神神社にお参りする、参道、参拝などで使われる「参」の字が充てられます。三輪山を仰ぐ歴史が感じられる苗字ではないでしょうか。

JR三輪駅旧改札口

JR三輪駅の旧改札口。

今は使われていないレトロな改札を抜けると、右側には新築された公衆便所があります。

岡山県総社市や兵庫県姫路市など、いずれも瀬戸内沿いに位置していますね。様々な文化が伝わったとされる大陸から北九州、瀬戸内海、そして難波津へと続く文明の道を想起させます。難波津の大阪から大和川を遡り、三輪山麓の海柘榴市へとつながるルートは日本の歴史そのものです。

兵庫県たつの市には、これまた珍しい「三葉(みわ)」姓も見られるそうです。

巳の神杉

大神神社拝殿前の巳の神杉。

蛇神が棲むという三輪山のシンボルツリーですね。

三輪姓の変化形として、「巳波(みわ;みなみ)」さんもいらっしゃるようです。”三輪さん” と同じように私たちは ”巳さん、巳さん” と呼び習わしています。神山・三輪山の象徴である白蛇の「巳」の字が入った「みわさん」もいらっしゃるんですね。