新鮮な黒鯛(クロダイ)が入荷しました。
関西エリアではおなじみの海水魚ですね。大阪湾をはじめとする内湾や汽水域に棲息し、甲殻類から海藻、スイカなども食べる雑食性の魚です。真鯛に比べるとやや側偏し、赤い血合いで知られます。
クロダイの刺身。
赤い縞模様が美しい白身です。基本的に海に暮らしている黒鯛ですが、たまに川を上ることもあるようで「川鯛(かわだい)」と呼ばれたりもします。
茅渟の海に由来するチヌ
黒鯛が正式名称のようですが、スーパーなどでは「チヌ」の名で通っています。
チヌとは、”茅渟(ちぬ)の海”、つまり大阪湾を意味します。
三輪山麓に住まう私にとっては、太田田根子の出身地である「茅渟県陶邑(ちぬのあがたすえむら)」を思い出します。大神神社の初代神主として迎え入れられたオオタタネコは、大物主のお告げによって茅渟県陶邑より探し当てられました。
黒鯛(くろだい)。
魚図鑑によると、分類上はスズキ目スズキ亜目タイ科ヘダイ亜科クロダイ属に入ります。なるほど、確かにヘダイのように平べったい体形をしていますね。この個体は体表の横縞が薄くなっていますが、若い個体ほど横縞模様がはっきり出るようです。
出来上がったばかりのタイル風呂。
信楽焼の浴槽を2つ採り入れ、三輪山をテーマにしたタイルアートを施します。タイル絵の下段左から二つ目が「おだまき杉」です。今も太田田根子を祀る大神神社若宮社の社頭を飾る杉の切り株で、三輪の地名由来にもなった由緒ある御神木です。
太田田根子は三輪君、鴨君の祖と伝わります。
大阪府堺市中区上之(うえの)には、”太田の森”と呼ばれる陶荒田神社が鎮座していることをご存知でしょうか。陶荒田(すえあらた)神社は須恵器発祥の地とも言われ、「陶器大宮」の名で知られます。
今回の浴室改装事業で、陶器風呂を導入したのも何かのご縁を感じます。
暑くなってくると食べたくなるゼリー寄せ。
赤唐辛子で辛味を利かせ、さっぱりとお召し上がり頂きます。
上品な白身で、旨味も強いクロダイ。
真鯛よりも赤っぽいため、見栄え良く盛り付けることが出来ます。
胸鰭が結構長いですね。
鱗も取りやすく、普通にばら引きでいいでしょう。
黒鯛は値段もリーズナブルでおすすめです。
歩留まりも問題ないと思います。
黒鯛を見ると、どうしてもオオタタネコを探し当てた茅渟県陶邑(ちぬのあがたすえむら)を思い出してしまいます。この呪縛からは今後も逃れられないでしょう(^-^;