夏の高級魚として知られるキジハタ(雉子羽太)。
鮮やかな赤色斑点が特徴で、背側には黒い斑紋が見られます。甘くて美味しい白身は絶品!”夏の薄造り”にして頂きます。キジハタの名前には地方色があり、関西エリアではアコウ(赤魚)と呼び慣わします。
キジハタ(アコウ)の姿造り。
鮪、鮭、イクラ、栄螺などを周りに散らして盛り付けます。
雌性先熟のアコウ!ツルムラサキの胡麻くるみ豆腐と古代米ゼリー
キジハタは蒸し料理にしても美味しいでしょうね。
見るからに上品な白身で、蒸し物にも向いていることがよく分かります。今回は新鮮なアコウが入荷したので刺身で頂くことにしました。
本日入荷のアコウは石川県産です。
春から夏にかけて美味しい魚で、そろそろ食べ納めの時期に差し掛かっています。盛り付けてみて改めて気付きましたが、見事な受け口です(笑) ハタ科の魚に見られる特徴ですね。
古代米ゼリー。
黒米や赤米を煮出した煮出し汁をベースに固めています。お米の甘味を感じることの出来るデザートです。
アコウの歯は小さいですね。
尾びれは丸みを帯びています。
ツルムラサキの胡麻くるみ豆腐。
胡麻豆腐の中に、健康野菜のつるむらさきを練り込んでみました。
キジハタ(アコウ)は波の荒い岩礁域に生息しています。
締まった身は生息域によるものでしょうか。
アコウはまた、雌性先熟(しせいせんじゅく)の魚としても知られます。
小さい個体は全て雌で、40cmぐらいから雄に性転換します。
雌として成熟し”繁殖”に参加した後、雄に性転換します。そして雄になった後も、さらに繁殖活動に参加するようになります。なぜこのような生態なのか?不思議に思ったのですが、どうやらその理由は縄張りにあるようです。縄張り意識が強く、”小さい雄”では繁殖のチャンスに恵まれないのです。小さい内はメスとして生き、大きくなったらオスとして縄張りを支配します。
高級魚にも色んな事情があるんですね。
【キジハタの姿造り】YouTube動画;奈良LOG 旬を迎えた7月のアコウ!もちもちの刺身が絶品