ブダイの煮付け!赤みを帯びる雌

早割プランのお客様がご到着になられる日。

伊豆地方ではおなじみのブダイ(舞鯛)が入荷しました。海藻を食べる冬には一段と美味しくなるブダイですが、ご宿泊当日の夕食に煮付け料理にしてお出し致しました。

ブダイ

スズキ目ベラ亜目ブダイ科に属するブダイ。

関西地方ではイガミと呼んでいる魚です。

ヒメジのポワレ!香ばしい皮
通称オジサンのヒメジ。 スーパーなどでは「メンドリ」の名で売られている赤い魚です。 皮目が美味しいヒメジの特性を生かし、オリーブオイルで焼き付けるポワレにしてみました。 ヒメジのポワレ。 手前に盛っているのはブダイ(イガミ)のポワレです。 ...

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イガミの名前の由来!モハメにサザエワリ!武鯛の異名数々

なぜイガミなのか?

名前の由来は、「啀(いが)む」という自動詞から来ています。獣が歯をむき出して噛み付こうとする様子を「啀む」と表現するわけですが、ちょうど犬などが唸り声を立てながら、態勢を低くしている様子が頭に浮かびます。

ブダイの煮付け

ブダイの煮付け。

手前に盛っているのは、ニシンの白子とオクラの新芽です。

ブダイの歯

イガミの名前の由来となったブダイの歯。

この魚を釣り上げると、歯をむき出しにして抵抗するのだそうです。

オウムのくちばしにも似ているところから、英語では「パロット・フィッシュ」と呼ばれています。ブダイにはたくさんの異名があり、モハメ(藻食め)、サザエワリ(栄螺割)などが挙げられます。

魚の頭を兜割りにする際、いつもなら前歯の真ん中に出刃包丁を入れて押し切るんですが、小さい歯が密集しているブダイの場合、どこが真ん中なのか一瞬迷ってしまいました(笑)

飛鳥の猿石

飛鳥の猿石。

4体ある内の2体(山王権現と女)ですね。明日香村を歩いていると、たくさんの観光客がレンタサイクルで移動しておられました。

ブダイ

ブダイは雄と雌で色合いに違いがあり、雄は青味がかっていて、メスは赤味が強いと言われます。入荷したブダイはどうやら雌のようですね。頭部が大きく、とても特徴のある姿をしています。

ブダイの水洗いは、うろこ取りで大きな鱗を取るところから始まります。

水分の多い白身で、三枚おろしの最中にももちっとした感触が伝わってきます。

オクラの新芽

付け合わせに使ったオクラの新芽。

ブロッコリーの新芽はよく知られるところですが、オクラの新芽とは珍しいですよね。

ブダイの煮付け

煮付け料理の仕上げに、グリーンの映えるオクラの新芽を入れます。

さっと火を通して盛り付けます。

ブダイの皮の模様がくっきりと浮かび上がる仕上がりです。

伊豆地方ではブダイの干物が有名ですが、こうやって煮付けてみても美味しく頂けますね。

ブダイの腹

ブダイの腹部。

なぜか二段構造になっています。

ヒラヒラと舞うように泳ぐ姿から舞鯛(ぶだい)と表記されますが、その鎧のような大きなウロコに覆われた体から武鯛(ぶだい)と書くこともあります。あるいはその不細工な顔から、不鯛・醜鯛と書かれることもあります。

早割プランでご宿泊頂いたお客様は島根県のご出身ということもあってか、ブダイのお料理は初体験とのことでした。お客様にも大変お喜び頂き、ブダイにとっても良い一日だったのではないでしょうか。

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