天然真鯛の姿造り。
数ある姿造りの食材の中でも、最もポピュラーなのが鯛ではないでしょうか。鯛や鰺は非常に捌きやすく美味しい魚です。よく尾頭付きと言いますが、皮や目、真子、白子、骨に至るまで捨てるとろろが無く、存分に味わえる食材としても重宝されます。
真鯛の姿造り。
鰹や真蛸、イクラなども盛り付けます。真鯛は胸びれの形もいいですね。滑空するように広げた鰭(ひれ)が、活きの良さを伝えます。
天然真鯛のおめかし!コリンキーの巻物を添えて盛付け
天然真鯛には養殖鯛に無い”華”があります。
日焼けした黒っぽい養殖ものは、どこかボテッとした体形をしています。ところが、天然ものはスマートでシュッとしています。天然真鯛の尾びれはシャープで、体色はピンク色がかっています。大海を泳いでいた天然ものの特徴ですね。
今回はコリンキーの巻物を添えてみました。
胸元のイクラの手前に見えるのが、コリンキーの酢漬けで作った巻物です。
前菜から順に並べていきます。
この後にも、時間を空けて茄子南瓜のバジルグラタン、鰹のあら炊き、茶碗蒸し、御飯、吸い物、玉蜀黍の錦玉羹等々が続きます。
大神神社の参道。
両脇が掃き清められていました。
コロナ禍でおんぱら祭の花火も中止になり、普段よりもひっそりとした境内です。玉砂利の参道に入れば空気が変わる、とよく言われます。モヤモヤして気分の晴れない時でも、ここへ来れば不思議と心が落ち着きます。とても有難いことですね。
真鯛は結構歯も鋭いです。
目の上が青い、これも天然真鯛の特徴ですね。
余すところなく食べられる鯛は、鯛尽くしの献立に発展することもあります。あっさりした白身は蒸し物にも向いていますし、”あら”からは美味しい潮汁が取れます。
「腐っても鯛」なんていう言葉もあります。
さすがに腐った鯛を食べようとは思いませんが、それぐらい価値があるという表現でしょう。そう言えば、イワシを百回洗えば鯛になる。なんていう鰯(いわし)に失礼な言い回しもありますね(^.^)
お祝い食材としてはもちろん、日本人の食生活に馴染みの深い鯛。舟盛りや姿造りにすることで、さらなるグレードアップが図れる食材だと思います。