会席料理の献立に金目鯛(きんめだい)を使うことはよくあるのですが、珍しく金時鯛(きんときだい)が入荷したのでお刺身に引いてみることに致しました。
新鮮なキントキ鯛。
何と言っても、その目の大きさが特徴的です。
秋から初冬に旬を迎える金時鯛
必要に応じて進化していくのが動物の慣わしですが、キントキ鯛は夜行性の肉食魚ゆえ、このような大きな目になっていったものと思われます。こんな目でギョロッと睨まれたら、小魚たちも震えあがるでしょうね(笑)
晩秋から年末にかけても、大神神社の結婚披露宴が続いています。
キントキ鯛の漁獲量は少ないことで知られるのですが、秋から初冬にかけては比較的その量も増えて参ります。一年の締めに頂くキントキ鯛の味は、何かのご褒美のようにも思えて参ります。
キントキ鯛の刺身。
新鮮でとても美味しい白身です。
白身とはいえ、その濃厚な味わいは他の追随を許しません。
実に刺々しい魚です。
取り扱いには十分な注意が必要ですね。
その鋭い鰭(ひれ)には圧倒されてしまいます。しかも、とても頑丈そうです。
下あごが前に突き出しています。
キントキ鯛は分類上、スズキ目キントキダイ科に属します。洗いで知られるスズキも、下あごが上あごよりも前に突き出ていますよね。この大きな口で捕食している姿が目に浮かびます。
キントキ鯛の尾びれ。
こうやって後ろから見ても、とても綺麗な魚です。
キントキ鯛の鱗はザラザラしていてとても硬く、うろこ取りを持つ手にもかなり力が入ります。この硬い鱗をあえて残し、皮を引いた後に油で揚げると美味しいという話をよく聞きます。次回は挑戦してみようかなと思います。
背鰭も実に鋭い感じです。
よく見てみると、鰭の中に褐色の斑紋が見えますね。これもキントキ鯛の特徴の一つなのでしょうか。
大神神社の七五三風景。
七五三シーズン真っ只中の大神神社。やはり11月半ば頃がピークになるでしょうか。
ご家族連れの微笑ましいシーンが拝殿前に展開しています。
キントキ鯛はその大きな目から、英名を Red bigeye と言います。さらには中国名でも、大眼鯛と言うようです。万国共通の第一印象ということではないでしょうか。
キントキ鯛はちょうど今が食べ頃です。