産卵前の春先に脂がのるグレ。
寒グレの名で知られる磯魚ですが、そろそろ食べ納めの時期に当たる3月初旬に入荷しました。グレは雑食性で、冬の寒い時期には海藻を主食としているようです。
グレの舟盛り。
鮭や鰺、ブリ、イクラ、サザエなども盛り込みました。グレを中心にしたお刺身の盛り合わせ!どれも新鮮な魚介類でおもてなし致します。
皮目も美味しいメジナ!深い青色の魚
グレは関西での呼び名で、標準名はメジナです。
背ビレから頭部、吻(口)にかけては丸みを帯びた魚です。目が口に近いことから「目近魚(めじな)」と呼ばれるようになりました。基本的にはオーソドックスな魚類体形で、スズキ目メジナ科メジナ属に分類されます。
グレ(メジナ)。
ほぼ黒に近い、深い青色をしていますね。青系統の伝統色にも種々ありますが、褐色(かちいろ)に近いでしょうか。紺よりもさらに濃く、黒色に見えるほどの藍色・・・一説によると、黒に近いから”グレ”と呼ぶようになったと言います。
グレは皮目も美味しいので、焼霜造りにしてみました。
グレの産卵期は2月~8月のようです。夏場のグレは甲殻類を好んで食べています。暑い時期のグレは臭味があっておすすめ出来ませんが、秋から春にかけては美味しく頂けます。
祝雷と柿のくるみ白和え。
春野菜の祝雷を、水分を含んだ柿と合わせてみました。
皮を引くと、まるで鯛のような白身です。
鯛よりも赤い部分が濃く出るので、見た目も綺麗です。
小さな歯もグレの特徴です。
浅い岩礁域に棲息し、釣り人からは「磯釣りの王者」と呼ばれています。
グレは胸鰭が綺麗に立ちますね。
えらぶたの下に鱗が無いのもグレならでは。比較的硬い鱗が全身を覆っていますが、えらぶたの下だけは不思議と付いていません。
グレと鰺。
愛嬌のある可愛い顔をしています。
鰺に比べると、断然皮も厚くて引きやすいです。まだ寒さの残るこの時期、新鮮なグレが手に入ったら是非お刺身にして頂きましょう。