法隆寺金堂。
法隆寺の寺宝である多数の仏像が安置されています。
金堂には仏像が安置されている。お寺の散策や巡礼を体験なさった方ならご存知のことですよね。
釈迦三尊像をはじめとする国宝の仏像が多数納められています。
釈迦三尊像は歴史の教科書などでもお馴染みですが、作者は鞍作鳥(止利仏師)です。日本最古のお寺である飛鳥寺のご本尊、釈迦如来像(飛鳥大仏)を作ったのも鞍作鳥です。
仏像彫刻に関しては、優れた腕の持ち主だったことが分かります。
法隆寺の伽藍配置
向こう正面が法隆寺の大講堂。
左側が法隆寺五重塔、右側が法隆寺金堂です。
仏舎利を納めた五重塔と、仏像を納めた金堂。
法隆寺の伽藍配置は一塔一金堂の様式なんですね。
法隆寺金堂の中心を成す3体の仏像は、聖徳太子、太子の父、太子の母のために造られました。
中央の釈迦三尊像が聖徳太子、右手の薬師如来座像が太子の父である用明天皇、左手の阿弥陀如来座像が太子の母である穴穂部間人皇后(あなほべのはしひと)のために造られました。
これらを守護するように、日本最古の四天王像が邪鬼の背中の上に静かに立っています。
法隆寺金堂内の天井には、天人(てんにん)と鳳凰が飛び交う西域色豊かな天蓋が吊るされています。
周囲の壁には、有名な法隆寺壁画が描かれています。
金堂内は薄暗く、金網のようなものが張られていて、その網越しに仏像を拝むかたちになります。
参拝通路の隅っこには係の方が座っておられます。
おそらく監視の役目も担っておられるのでしょう。
2008年には、奈良国立博物館に於いて国宝法隆寺金堂展なるものが開催されていたようです。
普段は間近に見ることのできない仏像たちを、まじまじと心ゆくまで鑑賞できる機会は滅多にありません。
薬師寺の日光・月光菩薩像も東京出張(笑)しましたよね。
より多くの人の目に触れる。
遠い存在の仏像を身近に感じる。
仏教に支えられてきた我が国日本の歴史を思えば、仏像鑑賞の機会が増えるのはありがたいことだと思います。