栄山寺七重石塔

藤原南家ゆかりの栄山寺。

国宝梵鐘や八角円堂で知られるお寺ですが、境内に重要文化財の石塔が建っていました。

栄山寺七重石塔

栄山寺の七重石塔。

最も古い時代の石塔で、左向こうに見えている建物は大日堂ですね。

栄山寺八角円堂内陣の極彩色装飾画
栄山寺の国宝八角円堂。天平時代の遺構として知られますが、八角堂内陣には極彩色壁画が残されています。一部消え消えではありますが、悠久の歴史を伝える見事な装飾画です。入山料の500円とは別に、特別拝観料の400円を納めて見学してきました。八角円...

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水煙の装飾を残す七重石塔!真言宗豊山派の栄山寺

三重塔や五重塔はよく見かけます。

ところが、七重塔となると現存していないのが実情です。京都御所の近くに足利義満建立の相国寺七重塔が建っていたようですが、今となっては幻です。東大寺にも七重塔がありましたが、今はその姿を見ることが出来ません。

栄山寺七重石塔

重文指定の七重石塔。

7という数字には「完成」の意味が込められているのでしょうか。一週間は七日で一回りします。聖書の『創世記』によれば、神は6日間で天地を創造し、7日目にして休まれたと記します。栄山寺七重石塔を愛でながら、7という数字の意味に想いを馳せます。

栄山寺薬師如来坐像

栄山寺のご本尊・薬師如来坐像。

禅定印に薬壺という特異なスタイルですね。

栄山寺の薬師如来坐像!禅定印の重文
五條市に佇む榮山寺の御本尊。重要文化財の木造薬師如来坐像ですが、印を結ぶ手に注目です。薬師如来には珍しく、禅定印(ぜんじょういん)を結んでいらっしゃいます。禅定印は深い瞑想に入るお姿で、釈迦如来や胎蔵界の大日如来に見られます。通常薬師如来は...

栄山寺七重石塔

相輪の一部である水煙を表現した石塔です。

水煙と言えば、薬師寺東塔の水煙が有名です。水煙とは火焔状の装飾で、雷や火難から塔を守る役目を担っています。細部にまで配慮を感じさせる名塔ですね。

そもそも塔とは卒塔婆のことです。元来、お釈迦様の遺骨を埋納しています。仏教的な供養塔であり、五大思想の反映で五重塔が築かれたと伝わります。下層から上層へ順に地、水、火、風、空と続きます。万物構成の諸要素が詰め込まれているわけですね。

栄山寺七重石塔

高さ360cm 石質 凝灰岩 奈良時代

方形の台石の上に建ち、相輪が水煙まで装飾されているのは、非常に珍しく、もっとも古い石造塔の一つである。

栄山寺本堂の石段

栄山寺本堂前の石段。

吉野川沿いでよく目にする石材ですね。

栄山寺資料室

栄山寺資料室。

細長い空間に模型や写真が展示されていました。

学晶山栄山寺

栄山寺の山号『学晶山』

七重石塔には仏舎利は埋納されていないと思いますが、リアルな七重塔には納められていたはずです。相国寺七重塔は京都タワーよりも遥かに高かったでしょう。かつて大和の百済大寺(くだらのおおでら)には九重塔が建っていたと言います。九重ともなれば、もはや伝説級です。

栄山寺石燈籠

本堂前の栄山寺形石灯籠

鎌倉時代の燈篭で、重要文化財に指定されています。

栄山寺石燈籠

高さ243cm 石質 花崗岩

鎌倉時代・弘安7年(1284)

栄山寺石燈籠

吉野川沿いの古刹・栄山寺。

七重石塔や石灯籠など、石造物にも見所の多いお寺でした。

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