女性のお尻の形をしているという磐座。
御杖村神末(こうずえ)に鎮座する姫石明神を訪れました。
姫石明神は丸山公園の中にあります。桜の名所・丸山公園の奥にひっそりと祀られていました。
姫石明神(ひめしみょうじん)。
朱鳥居の奥の磐座を拝みます。アマテラスを奉じる場所を探し求めた御杖代・倭姫命が、婦人病の快方を祈ったと伝わります。敷津(しきづ)七不思議の一つで、辺りは神秘的な空気に包まれていました。
安産や縁結びにご利益のある姫石明神
姫石明神のある場所は、奈良県と三重県の県境付近です。
伊勢本街道上に位置し、御杖神社や四社神社と共に倭姫の歩みが見えてきます。姫石明神の言い伝えから “倭姫も人の子”、病気に悩まされていたんだなぁと思いました。
石段を降りて行くと、大きな岩が横たわっていました。
姫石明神の案内札に振られる七という数字ですが、七不思議の7番目という意味ですね。御杖村神末の敷津地域には、倭姫や空海にゆかりのある7つのミステリースポットが伝わります。
各所にスタンプボックスが設置され、7つ全てを収集する約2kmのウォーキングコースが人気のようです。
御杖村の丸山公園。
私は今回、車で丸山公園を目指しました。
丸山公園の駐車場。
無料駐車場で、公衆トイレもあります。この写真は、丸山公園の一番手前にある駐車場です。姫石明神へお参りするだけなら、もっと奥に同じく無料駐車場がありました。
姫石明神の由緒。
御杖村の村名は、倭姫命が天照大神の御霊を奉じる場所の候補地として杖を置いたという故事に由来しています。その倭姫命が女性病の全快を祈願したことから『姫石明神』と呼ばれるようになったといわれます。
ここから石段を下り、姫石明神へ向かいます。
右手は丸山公園の丘陵です。
手すりも付き、アクセスルートは整備されています。
誰もいない静かな場所ですが、ただ単に自然の中に祀られているわけではなさそうです。
案内付きです。
階段を下りきると、左手に祀られていました。
女性の臀部に似た岩だと言いますが、確かに量感のある大きな磐座です。表面は苔生し、見るからにパワーストーンといった感じです。
鳥居の脇にも結界が張られています。
山中のためか簡易なものではありますが、神域が守られていました。
姫石明神からさらに下手へ続く道。
どんどん下って行けるようですね。静寂に包まれた山中で、自然の脅威すら感じます。イノシシでも出てきそうだったので、姫石明神で足止めです。
良縁祈願で訪れる人もいます。
岩の間から生える雑木がポイントのようです。木に左手の小指と親指で白紙片を結び付けるそうです。そうすると、良縁に恵まれるのだとか・・・岩の間から生える雑木がどれなのか、とうとう分からずじまいでした。
紅白の鈴緒が下がります。
岩には割れ目も見えますね。小さな鳥居が置かれ、赤と緑のコントラストが映えます。
手ぬぐいが掛けられています。
清水が湧いているのでしょうか。つるっと足を滑らせそうで要注意ですね。
転々と探し求めた天照大神の安住の地。
その途中で立ち寄った場所です。
姫石明神の標石。
最寄りの道の駅に「姫石の湯」という天然温泉がありました。大浴場には露天風呂やサウナも整い、今も旅人の憩いの場になっています。