山添村北野にある『めえめえ牧場』を訪れました。
読み方は「めえめえ牧場(まきば)」のようです。モコモコとした毛に覆われた羊を見ていると微笑ましいですね。牧場の周辺には神野寺(こうのじ)や鍋倉渓もあり、観光客向けのエリアとなっていました。
めえめえ牧場の子羊たち。
牧場は柵に囲われています。その間を縫うように遊歩道が整備されていました。奈良公園の鹿は野生で、観光客とダイレクトに接します。その点、こちらの羊は柵越しの接触となります。
羊の種類はサフォークとコリデール!絡み付く羊毛が愛嬌たっぷり
めえめえ牧場で飼われている羊ですが、2種類いるようです。
サフォーク種とコリデール種。
原産地もイギリス(サフォーク種)とニュージーランド(コリデール種)で各々異なります。頭部と四肢が黒いサフォーク種は肉用種のようです。体格もやや大きく、良質のラム肉を生産します。一方のコリデール種は毛がふさふさしており、羊毛向けの品種だと思われます。
柵内の一箇所に集まる羊たち。
向こうに黒い岩が見えますね。めえめえ牧場は鍋倉渓の延長線上にあります。そのためでしょうか、牧場内のあちこちに大小様々な岩が顔を出していました。
番号が振られています。
羊毛が絡み付いていました。自然とこうなるのか分かりませんが、なんだか愛嬌ありますね。
こんな感じで、ボコボコと黒岩が地中から出ています。
芝生の緑との対比が美しく、めえめえ牧場ならではの光景です。
めえめえ牧場の駐車場は協力金で成り立っています。
この集金ボックスは、黒い顔のサフォーク種ですね。
めえめえ牧場の総合案内地図。
羊せんべいも販売されています。
ひつじの学校では、毛刈り体験ができます。羊毛館は要予約ですが、羊毛の加工体験サービスがあります。編み物や織物が好きな人たちの交流の場となっているようですね。羊毛を好きな色に染めたりすることも出来ます。めえめえ牧場で作るオリジナル作品は、きっといい思い出になるでしょう。
アップダウンのある牧場が広がります。
ただ歩くだけでも、ちょうどいい散歩になりそうです。
ベンチも置かれていました。
「フォレストパーク神野山」は奈良県立自然公園として整備されています。神野山山頂の展望台から望む360度のパノラマをはじめ、森林科学館、大師の硯石、八畳岩、鍋倉渓と様々な見所があります。
柵の外へも顔を出します。
障害物があれば、それを乗り越えたくなるものです。その性は、人も羊も皆同じですね。改めて気付きましたが、コリデール種の体毛は豊富です。一般的に“羊”として思い浮かべるのがコリデール種なのでしょう。
こちらはサフォーク種。
羊毛よりも“肉質”に重きを置いた羊だと思われます。
頭部のみならず、脚の先にも白い毛が生えていません。
見分けるのは素人でも容易ですね。
サフォーク種とコリデール種が仲良く寄り添います。
岩の下の草を食んでいるのでしょうか。
一心不乱に同じリズムで体を動かしていました。
絡み付く原因を知りたいところです(笑)
サフォーク種(Suffolk)の案内板
イギリスのサフォーク州が原産の羊です。頭部と四肢には羊毛がなく、黒色の短毛で覆われているのが特徴です。
オス、メスともに角はありません。体重はオス100~135kg、メス70~100kg 毛長は8~11cm 毛量は2.5~4kg
大型の肉用種で良質のラム肉を生産し、世界各地で広く飼育されています。
コリデール種(Corriedale)。
ニュージーランドが原産の羊です。性質は非常におとなしく様々な気候条件に適応し、飼いやすい品種です。
オス、メスともに角はありません。体重はオス80~100kg、メス55~70kg 羊毛は密生し、毛長は10~15cm 毛量はオス7~10kg、メス5~7kg
子羊は、ぬいぐるみのように可愛らしく、1~3月ごろに見られます。
■めん羊■
世界で飼育されている羊の種類は、約1,000種類といわれています。野生動物から最も早く家畜化された反芻動物で牛科に属し、寿命は10~15歳ぐらいです。
今回の訪問で、一番印象に残ったシーンかもしれません。
2月前後に出産シーズンを迎える羊。早春にめえめえ牧場へ行けば、生まれたばかりの子羊に出会えるかもしれません。これは次回の楽しみに取っておきましょう。