筋色素のミオグロビン!ローストポークの作り方

ローストポークの断面は何色が理想でしょうか。

よく火を通して白い断面を頂くのもいいですが、理想の断面は薄いピンク色だと思います。豚肉の生焼けは良くないと言われますが、あまり火を通し過ぎるとパサパサして美味しくないのも事実です。

ローストポーク

ローストポークと中庭。

いつもローストポークを作るときは、170~180度ぐらいのオーブンで一時間近く焼きます。焼いた後もオーブンの扉を閉ざしたまま10分ほど余熱を入れます。この方法で作るローストポークも美味しいのですが、今回はより火入れの時間を短くしてみました。

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柔らかさの目印!筋肉ヘモグロビン

目指すのは滑らかな歯触りのローストポークです。

肉の水分を保持したままのローストポークは、また違った味わいです。

まずは豚ヒレ肉の表面だけをフライパンで焼きます。

熱い内にラップしてアルミホイルでくるみ、ジップロックの中に入れます。お湯を沸かして2~3分加熱し、そのまま蓋をしてお湯の中で余熱を入れていきます。余熱を入れる時間ですが、2時間ほどで大丈夫でしょう。肉の厚さやお湯の量にもよりますので、3時間ほどじっくり火を入れてもいいと思います。

肉を包む際、ラップしてからアルミホイルでくるんだ方がいいでしょう。美味しい肉汁をしっかりとキープすることが出来ます。アルミホイルが先だと、せっかくの肉汁がこぼれ出てしまいます。

ローストポークのミオグロビン

このぐらいの色でいいでしょう。

うっすらとピンク色です。

この色合いは筋色素であり、ミオグロビン(myoglobin)と呼ばれます。別名を筋肉ヘモグロビンとも言いますが、柔らかい肉の目印になっています。

虎魚の姿造り

オコゼの姿盛り。

胸鰭の下に盛り込んでいるのは、シロナガスクジラの刺身です。

豚肉のミオグロビン

肉のタンパク質は63度で凝固を始めます。

さらにそこから68度になると、水分を分離し始めます。つまり、その間の63度~68度までの温度帯を保つことが重要になってきます。多少の誤差も生じるでしょうから、覚えやすく65度を意識することがポイントです。

肉の色って面白いですね。

よくスーパーで売られているパック入りの牛肉は鮮やかな赤色です。

鮮紅色と表現したらいいでしょうか。いかにも美味しそうに見えますが、実は肉が酸化した色なのです。もちろん、鮮紅色の肉は美味しく頂けます。さらに腐敗が進むと、色がくすんで茶褐色になります。

カットしたばかりの牛肉は赤紫色です。

最も新鮮な状態が赤紫色で、徐々に酸化して赤色になります。ぱっと見では赤色の方が新鮮な肉のように思えるのですが、実は暗色の赤紫が新鮮な肉の証しです。

ローストポークを作る際には、是非一度ミオグロビンを意識してみましょう。新たな料理の扉を開くことになるでしょう。

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